1.はじめに:成熟期における差別化
ガソリンスタンドをはじめとした、成熟期における事業は、取り扱う商品で差別化が厳しく、新規顧客の大きな伸びは期待しにくいと言えます。よって、いかに来店頻度もしくは客単価を向上させるかが課題になります。
そこで、今回の記事では、行政の中小企業支援策のひとつ「経営革新計画」を用いた差別化戦略をご紹介します。
当記事の対象者は以下の方々です。
- 成熟期における事業運営者
- 行政の支援策を活用したい事業者
- 地元の中小企業をご支援する商工団体の方
当記事を最後まで読むと以下の理解が期待できます。
- 経営革新計画のメリット
- 自社の事業に合った活用方法
- 成功事例から学ぶポイント
では、本題に入って行きましょう。
2.行政の支援策「経営革新計画」を活用:多様な特典と専門家サポート
「経営革新計画」は、中小企業における新規事業の計画です。作成したその計画を都道府県に提出し、審査を通過すると様々な特典がありますが、以下はその一部です。
- 補助金審査の加点:補助金によっては審査を受ける際に加点となります。
- 特別利率融資:日本政策金融公庫から、通常よりも低い金利で融資を受けられる制度の審査対象となります。
- 信用保証制度の特例:より有利な条件で信用保証を受けられる可能性があります。
なお、商工会や商工会議所の会員になっていれば、専門家派遣制度を活用し、経営革新計画を無料で作成することができますので当該団体へのご相談をお勧めします。以下では、このような制度を活用して経営革新計画の承認を取得し、業績を拡大させた3つの事例をご紹介しますが、まずは小売業の事例から見ていきます。
3.小売業の事例:介護施設への出張販売で売上高12年ぶりの前年超え
同社は、長年低迷する売上を向上させるために苦心していました。そんな中、経営革新計画を活用し、新たな事業に挑戦することを決意しました。
人口構造の高齢化が進む中、介護施設での生活をより快適に過ごすためのニーズは高まっています。しかし、多くの介護施設では、入居者の方々が買い物を楽しむという機会が不足していました。
同社は、このニーズに着目し、介護施設への出張販売という新規事業を立ち上げました。具体的には、以下のような取り組みを行いました。
- 介護施設の居住者が持つニーズに合わせた商品ラインナップ
- 曜日や時間帯を限定した模擬店の出店
- 入居者の方々への丁寧な接客
同社の経営革新計画は、都道府県の審査を経て承認されましたが、同社は、県知事の名前が記載された承認書と計画の事業内容をまとめた資料を複数の新聞社にFAX送信しました。その結果ある新聞社から取材を受け、記事掲載に繋がり、認知度が飛躍的に向上しました。
これによって、介護施設からの出張販売依頼が激増しました。結果として、低迷していた売上が回復し、12年ぶりに前年の売上を超えることができました。
次に、飲食店とリサイクルショップの事例をご紹介します。
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