1.はじめに
世界40カ国以上で約13,000人の従業員を擁する、世界第4位の市場調査会社、GfKグループの日本法人GfK Japanが2024年4月、洗車に関する調査結果を公表しました。
自動車を所有するユーザー15,223人を対象にインターネットを用いて調査した結果、以下のことが分かりました。
- 洗車方法:自分で手洗いをする人が49%、洗車機を利用する人が41%
- 洗車頻度:1ヶ月に1回以上洗車する人が42%
- 洗車機を利用する理由:「時間の節約」を挙げた人が50%、「手間の省略」を挙げた人が36%
これらの結果から、洗車機の利便性へのニーズが高いことがわかります。そこで今回の記事では、ガソリンスタンドが洗車収益を拡大するために告知するべき内容について述べていきます。
2.洗車収益拡大のためにガソリンスタンドで訴求するべき内容
(1)洗車機利用率の高さ
「自動車ユーザーの41%は洗車機を利用しています。当店の洗車機を活用しましょう」といった内容を店頭看板やチラシ、SNSなどで訴求することによって以下の効果が期待できます。
- 社会的証明:多くの人が洗車機を利用しているという事実を強調することで、消費者に洗車機を利用するべきだという意識を芽生えさせます。
- バンドワゴン効果:「バンドワゴン」とはパレードの先頭車両を指し、パレードへの参加意欲を喚起します。同様に、41%ものユーザーが洗車機を利用しているという流れに乗ろうとする心理が働き、消費者に洗車機を利用する動機を与えます。
(2)洗車頻度の高さ
「自動車ユーザーの42%は月に1回以上洗車しています。今月洗車しましたか?」といった内容を店頭看板やチラシ、SNSなどで訴求することによって以下の効果が期待できます。
- 自己認識効果:消費者に自身の洗車習慣を振り返らせることで、洗車が必要だという意識を高めます。
- 比較効果:他の消費者の洗車頻度と比較することで、自身の洗車頻度が少ないと感じさせ、洗車機を利用する動機付けを与えます。
(3)洗車機のメリット
「当店の洗車機で時間と手間を節約しましょう」といった内容を店頭看板やチラシ、SNSなどで訴求することによって以下の効果が期待できます。
- ベネフィット訴求:洗車機の具体的な利便性を再認識していただくことで、消費者に洗車機を利用するメリットを明確に示します。
- 行動喚起:洗車機を利用することを促す行動喚起メッセージであり、消費者の購買意欲を高める効果があります。
なお、これらのメッセージを顧客に訴求する場合は、冒頭に示したGfkの調査結果を明記し、情報の信憑性を担保するようにしましょう。
3.洗車機の安全性
過去に洗車機のデメリットとされていた、洗車ブラシによる傷の発生が気になる方向けに、そのようなことが起きにくい理由も述べるとよいでしょう。詳しくは自店に設置されている洗車機のメーカーからヒアリングする必要がありますが、一般的には以下が理由として挙げられます。
(1)洗浄ブラシの進化
昔の洗車機は、硬いナイロンやプラスチック製のブラシを使用していました。そのため、洗車中に車体に細かい傷がついてしまうことがありました。しかし、現代の洗車機では、以下の素材を使った柔らかいブラシが主流となっています。
- スポンジブラシ:非常に柔らかく、車体に優しい素材です。
- 布ブラシ:スポンジよりもさらに柔らかく、高級車にも安心して使用できます。
- マイクロファイバーブラシ:極細繊維を使用しており、高い洗浄力と傷つきにくさを兼ね備えています。
また、ブラシの回転速度も調整されており、車体に負担をかけないように工夫されています。
(2)高圧洗浄の活用
現代の洗車機では、高圧洗浄機を組み込んで汚れを落とす仕組みになっています。高圧洗浄は、水圧の力で汚れを吹き飛ばすため、ブラシで擦らずに洗浄することができます。よって、車体に傷がつくリスクを大幅に減らすことができます。
(3)洗浄剤の改良
洗車機で使用される洗剤は、車体に優しい成分で作られています。研磨剤などの刺激物が含まれていないため、塗装を傷めずに汚れを落とすことができます。
4.まとめ
GfK調査に基づいた、上記のような訴求内容を組み合わせることで、ガソリンスタンドは洗車機の利用を効果的に促進し、顧客満足度向上と売上アップを実現することが期待できます。ぜひ、実施してみてください。
【弊社ホームページ】
https://www.roadsidekeiei.jp/