1.マーケティングの4Pとは
ガソリンスタンドが取り扱う商品の中で、ガソリンや軽油など車両の燃料(燃料油)以外の商品を油外商品と呼びます。この油外商品は、燃料油に比べると単価も利益率も高く、燃料油ほど仕入価格の変動が大きくないため、その販売は収益の安定化に繋がります。
油外商品の中でもタイヤは高額であることから、その販売は業績拡大への貢献度が高いと言えます。とは言え、高額であるがゆえに顧客は購入に慎重な姿勢を見せます。
そのような中、あるガソリンスタンドは、マーケティングの4Pを充実させたことによって、タイヤ販売を拡大させ、客単価を30%上げました。
マーケティングの4Pとは、Product(製品戦略)、Price(価格戦略)、Place(チャネル戦略)、Promotion(プロモーション戦略)の頭文字をとったものです。これらの視点を用いることで、マーケティングを包括的にヌケモレなく検討することができます。マーケティングは「売れる仕組み」と呼ばれることから、4Pを検討することで、効果的な「売れる仕組み」が構築されていくと言えます。
では、ガソリンスタンドが、タイヤを売れる仕組みを作る際は、どのように4Pを検討するべきなのでしょうか。
2.タイヤ販売における4Pとは?
ガソリンスタンドがタイヤを販売する際に検討する4Pは、以下のような視点から分析・決定します。
- Product(製品戦略):何を売るのか
- Price(価格戦略):いくらで売るのか
- Place(チャネル戦略):どこから仕入れて売るのか
- Promotion(プロモーション戦略):何をしてよりたくさん売るのか
以下で、各戦略を詳しく見ていきます。
3.タイヤ販売に4Pを活用した事例
(1)製品戦略
同店は、あるメーカーのタイヤに絞って販売するという製品戦略をとることにしました。そこでそのメーカーのタイヤを扱う卸売業者との関係性を強化しました。これにより、その卸売業者から有効な品ぞろえや陳列のアドバイスをいただいたり、古くなったタイヤの在庫を無償で交換していただけたりするようになり、傍から見ても取扱い製品の充実度が高まった印象を受けました。
次に価格戦略について見ていきます。
(2)価格戦略
同店の並びには、複数メーカーのタイヤを扱う大手タイヤ量販店が立地していました。そこで、同店は卸売業者から協力を得て、自店が扱うタイヤが大手タイヤ量販店においてはいくらで売っているのかを調べました。そして、4本セットであれば、大手タイヤ量販店よりも安くなるような価格設定をしました。
この背景には、その卸売業者から仕入れた年間のタイヤ本数が一定量を超えた場合に、リベートが発生する契約を締結したことがあります。よって、販売時には薄利であっても、一定量を仕入れれば、しっかりした利益がとれることになりました。
次にチャネル戦略について見ていきます。
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