1.持続化補助金「経営方針・目標と今後のプラン」の書き方!接骨院の経営計画書から学ぶ
小規模事業者持続化補助金(持続化補助金)は、小規模事業者が販路開拓や生産性向上を図るために必要な経費の一部を補助する制度ですが、今回の記事では、当補助金に採択された接骨院の経営計画書を参考に「経営方針・目標と今後のプラン」の書き方について解説します。
当補助金の公募要領「審査の観点」の中にある「書面審査」には「経営方針・目標と今後のプランの適切性」として、以下が審査項目として挙げられています。
- 経営方針・目標と今後のプランは、自社の強みを踏まえているか。
- 経営方針・目標と今後のプランは、対象とする市場(商圏)の特性を踏まえているか。
このように当欄は、これまで見てきた「顧客ニーズと市場の動向」や「自社や自社の提供する商品・サービスの強み」を踏まえ、丁寧かつポイントを押さえて記載することが採択される可能性を高めると言えます。
当補助金に採択された接骨院の「自社や自社の提供する商品・サービスの強み」の記載ポイントは、①見出しを設ける、②数値を使う、③今後のプランを表で示す、です。以下でそれぞれの内容を詳しく見ていきます。
■持続化補助金「経営方針・目標と今後のプラン」の書き方!接骨院の経営計画書から学ぶ:ポイント①見出しを設ける
見出しを設けることで、記載している内容の構成が明確になるとともに、求められている内容が、審査員に分かりやすく伝わることが期待できます。
同院は(1)経営方針、(2)目標、(3)今後のプラン、という形で当欄のタイトルをそのまま見出しとして活用し、上記の効果を狙ったことは、採択を引き寄せたポイントと言えるでしょう。
■持続化補助金「経営方針・目標と今後のプラン」の書き方!接骨院の経営計画書から学ぶ:ポイント②数値を使う
同院は、3年後の目標として、売上高と営業利益という数値で表すことのできる目標を示しました。このような目標は、補助金の効果や事業の成果について、その規模感を明確に表すことができます。また、達成率の測定も可能になり、仮に未達だった場合でも達成率が分かれば、それに応じた戦略の策定もできます。
さらに、今後のプランとして3年間の予想損益計算書を数値計画として盛り込みました。予想損益計算書は、補助金の活用方法や目標の達成に向けた収支の見通しを数値化したものであり、計画の具体性や妥当性を示すことができます。
このように「経営方針・目標と今後のプラン」に数値を使用して、そのような効果を狙ったことも採択を引き寄せた要因と言えるでしょう。
■持続化補助金「経営方針・目標と今後のプラン」の書き方!接骨院の経営計画書から学ぶ:ポイント③今後のプランを表で示す
同院は「今後のプラン」として、前述の数値計画の他に、行動計画も示しました。それは、縦軸に実施事項、横軸に3年間の時間軸をとった表であり、いつ何をするのかが一目で分かるものです。
不採択になってしまった計画書で散見されるのは「今後のプラン」に時間軸がないケースですが、同院はこのように3年間の時間軸をとり、さらに各年を4半期に区切って、いつ実施するかという内容をより具体化したことも採択を引き寄せた要因のひとつと言えるでしょう。
以上、持続化補助金に採択された接骨院の経営計画書から「経営方針・目標と今後のプラン」の記載ポイントを3つご紹介しました。
①見出しを設ける、②数値を使う、③今後のプランを表で示す、というポイントに注意して、興味を持ってもらえるような計画書を作成しましょう。第13回持続化補助金の締切は、2023年9月7日(木)です。ぜひこの機会に挑戦してみてください。
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