持続化補助金は、販路開拓などを行う小規模事業者を対象とした補助金です。当補助金の申請も、他の補助金制度と同様に計画書の提出が必須ですが、その中の「自社や自社の提供する商品・サービスの強み」をどのように書くかで採択の可能性が変わってきます。
これは、強みを活用した経営は、経営資源が豊富ではない小規模事業者の戦略として効果的であること、また、公募要領内「審査の観点」にある「書面審査」の項目に「強み」に関する記載が2か所もあるためです(下図参照)。そこで当記事では、持続化補助金で不採択になる「強み」の書き方の特徴ワースト3をご紹介します。
1.持続化補助金で不採択になる「強み」の書き方の特徴とは?
■持続化補助金で不採択になる「強み」の書き方の特徴ワースト1:強みがもたらした結果だけを記載する
「強み」は競合よりも優れている自社の経営資源と言えますから「当店の料理は美味しいと顧客から高い評価を得ている」といった内容は、強みがもたらした結果であって、強みとは言えません。
例えば「店主の豊富な経験で培った調理ノウハウ」があるから、高い評価を得ているのであれば、その調理ノウハウが「強み」となります。よって、自身が強みと認識していることが、強みがもたらした結果になっていないか検討することで、本当の「強み」を見出すことが出来、採択を引き寄せることになるでしょう。
■持続化補助金で不採択になる「強み」の書き方の特徴ワースト2:強みの根拠を記載していない
その経営資源があることによって、好ましい結果をもたらしているからこそ、それは「強み」と言うことが出来ます。よって、その好ましい結果は「強み」の根拠になるということです。
これは、特徴ワースト1の裏返しと言えますが、例えば「店主の豊富な経験で培った調理ノウハウ」を強みとして記載したとしても、料理を提供する事業をしていなければ、強みにはなり得ませんし、料理を提供していてもそれが不味かったら、やはり強みにはなり得ません。
よって「店主の豊富な経験で培った調理ノウハウがあること」によって「当店の料理は美味しいと顧客から高い評価を得ている」からこそ、その調理ノウハウは「強み」になり得ます。その強みによってどのような好ましい結果が出ているのかという根拠を記載することで、記載した強みの説得力向上が期待でき、採択を引き寄せることになります。
■持続化補助金で不採択になる「強み」の書き方の特徴ワースト3:競合他社と比較していない
「強み」は競合よりも優れている自社の経営資源と言えますから、競合他社と比較することが重要です。例えば「24時間年中無休で営業をしているため、顧客の利便性が高いこと」が強みだと主張しても、競合他社も24時間年中無休であれば、競合よりも優れていませんから、強みにはなり得ません。
よって、前回の記事で述べたように「顧客ニーズと市場の動向」に競合動向を記載し、それを踏まえて強みを記載することが、説得力を向上させ、採択を引き寄せることになるでしょう。
以上、持続化補助金に不採択となる計画書の特徴ワースト3を挙げ、その解説をしてきました。不採択を避けるためには「自社や自社の提供する商品・サービスの強み」において、①好ましい結果をもたらした要因を検討する、②その好ましい結果を根拠として記載する、③競合他社と比較する、がポイントとなります。
これらに注意して、採択の可能性を高めていきましょう。第13回持続化補助金の締切は、2023年9月7日(木)です。ぜひこの機会に挑戦してみてください。なお、次回の記事では「経営方針・目標と今後のプラン」を取り上げ、不採択になってしまう書き方の特徴を見ていきます。
■ロードサイド経営研究所ホームページ
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