1.持続化補助金で不採択になる「補助事業の効果」の書き方とは?
持続化補助金は、販路開拓などを行う小規模事業者を対象とした補助金です。当補助金の申請も、他の補助金制度と同様に計画書の提出が必須ですが、その中の「補助事業の効果」をどのように書くかで採択される可能性が変わってきます。
その理由は、補助金を使っても、その効果が見込めなければ、その補助金は無駄になってしまうためです。よって、説得力の高い内容を記載する必要があります。
持続化補助金で不採択になる「補助事業の効果」の書き方の特徴は、①効果が数値で示されていない、②効果の根拠が不明、③経営計画との連動性がない、です。以下で詳しく見ていきます。
■持続化補助金で不採択になる「補助事業の効果」の書き方の特徴ワースト1:効果が数値で示されていない
補助事業の効果は、数値で示すことが重要です。例えば、その効果が売上の増加である場合、単に「補助事業を実施することによって売上が増加する」と記載した場合と「補助事業を実施することによって現状1,000万円の売上が1,200万円に増加する」と記載した場合では、後者の方が、効果が具体的であり、読み手である審査員は、その規模が分かることから、採択の可能性を高めると言えるでしょう。
■持続化補助金で不採択になる「補助事業の効果」の書き方の特徴ワースト2:効果の根拠が不明
実際「補助事業の効果」に売上増加という効果を記載しているケースは多いのですが、その根拠が記載されていないケースも相当数あります。この場合、売上増加の根拠として販売数量と販売単価を用いることが有効ですが、その理由は次のとおりです。
販売数量と販売単価は、それらの掛け算で売上高が算出されます。つまり、どちらも売上に直接影響する要素であり、売上増加の要因をより具体的に述べることができるためです。また、販売数量と販売単価は、どちらも数値で表すことができ、根拠としての説得力が高いためです。
このように、補助事業の効果について、その根拠を示すことは採択を引き寄せることになるでしょう。
■持続化補助金で不採択になる「補助事業の効果」の書き方の特徴ワースト3:経営計画との連動性がない
公募要領内「審査の観点」にある「書面審査」の項目に「補助事業計画の有効性」として、「販路開拓を目指すものとして、補助事業計画は、経営計画の今後の方針・目標を達成するために必要かつ有効なものか。」という記載があります(下図参照)。
経営計画には「経営方針・目標と今後のプラン」があり、当欄に経営方針と目標を記載しているはずです。よって補助事業計画の「補助事業の効果」として、その経営方針と目標を達成することが出来るという記載があれば、「補助事業計画は、経営計画の今後の方針・目標を達成するために必要かつ有効」と判断される可能性が高まります。そのことは、採択を引き寄せることに繋がるでしょう。
以上、持続化補助金に不採択となる計画書の特徴ワースト3を挙げ、その解説をしてきました。不採択を避けるためには「補助事業の効果」において、①効果を数値で示す、②効果の根拠を示す、③経営方針・目標の達成を示すこと、がポイントとなります。
これらに注意して、採択の可能性を高めていきましょう。第13回持続化補助金の締切は、2023年9月7日(木)です。ぜひこの機会に挑戦してみてください。なお、次回の記事では自分の器が広がる日々の過ごし方について述べていきます。
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