1.【中古車販売店の経営革新計画】会社概要の書き方と経営理念
中古車販売業界の業績は、一部大手企業の不正による風評被害の影響で大幅に低迷しています。このような中、経営革新計画の作成・実施により、業績を回復させた中古車販売店があります。
ガソリンスタンドで20年以上車と接する仕事をしてきた経験と、中小企業診断士として200件以上の経営革新計画の作成支援に携わってきた実績を活かし、中古車販売店の経営者や商工会・商工会議所の職員の方向けに、経営革新計画の具体的な作成方法を解説することで、中古車販売店の業績アップに貢献したいと考えています。
前述した中古車販売店の経営革新計画は下図の構成となっていますが、今回は当該計画書に記載した同社の「1.会社概要」について述べていきます。
なお、経営革新計画の制度については以下の記事をご参照ください。
■「会社概要」の必要性とその内容
経営革新計画において、会社概要は最初の項目であり、これをしっかりと記載することで、審査員は同社の概要を踏まえた上で、読み進めることが出来、内容を理解しやすくなります。同社は当欄に以下を記載しました。
1. 会社名
2. 事業所所在地
3. 代表者名
4. 設立時期
5. 資本金
6. 従業者数
7. 経営理念
8. 事業内容
9. 主要取引先
10. 取引銀行
11. 沿革
同社は、会社の基本情報として、1.会社名、2.所在地、3.代表者名、4.設立時期、8.事業内容、を記載しました。また、審査員に自社の規模や実績を把握してもらうために、5.資本金、6.従業者数、を記載しました。
さらに、企業の存在意義を示す、7.経営理念や、取引関係を把握してもらうための、9.主要取引先、10.取引銀行、自社の歩みを把握してもらうための、11.沿革、を記載しました。
■経営理念の重要性
経営革新計画の作成を通じて、初めて経営理念を策定する企業は多い印象がありますが、なぜ経営理念は必要なのでしょうか。経営理念の必要性としては、以下の点が挙げられます。
1.経営の指針となる
経営理念は、経営方針や事業戦略の決定などで重要な指針となります。経営理念を明確にすることで、経営の方向性がぶれることなく、目標を達成しやすくなります。
2.社内の意思統一を図る
経営理念は、経営者だけでなく、従業員全員が共有すべきものです。経営理念を共有することで、経営者の意思を従業員に浸透させ、組織の一体感を高めることができます。
■経営理念策定のポイント
経営理念を策定する際には、以下の点に留意しましょう。
1.自社の強みや弱み、機会や脅威を分析する
経営理念を策定する際には、まず、自社の現状をしっかりと把握する必要があります。強みや弱み、機会や脅威を分析することで、経営理念の方向性を明確にすることができます。
2.経営者の想いやビジョンを反映する
経営理念は、経営者の想いやビジョンを反映したものであるべきです。これにより、社内で経営者の価値観が共有され、モチベーションを高めることにつながります。
3.利害関係者からの意見を反映する
経営理念は、取引先や従業員、金融機関など利害関係者からの意見を反映したものであるべきです。これにより、企業経営の透明性や信頼性を高めることができます。
経営理念は、企業経営の基本となる重要なものです。経営理念をしっかりと策定し、経営に活かすことで、企業の成長と発展につながります。
■まとめ
中小企業が経営の革新を図り、競争力を高めるための重要なツールである経営革新計画に盛り込む会社概要について解説をしてきました。当欄には、会社の基本情報、経営理念、取引関係、沿革など、経営革新計画の理解に必要な情報を記載する必要があります。
特に、経営理念は、企業の存在意義や価値観を示すものであり、経営革新計画の方向性を示す重要な要素です。
中小企業の経営者は、本記事を参考にして、経営革新計画の作成に取り組んでみてはいかがでしょうか。
2.ロードサイド経営研究所ホームページ
弊社ホームページでは、ブログ記事のほかにも業績の紹介、お客様からの声など、さまざまな情報を掲載しています。
3.LINE友だち登録募集中
ロードサイド店舗経営者必見!
当社は、代表の20年以上のガソリンスタンドでの現場経験と15年以上のコンサルティング経験を活かして、ロードサイド店舗の経営をサポートしています。
そこで、以下のようなロードサイド店舗経営のお役立ち情報を週1回LINEで配信しています。この機会にぜひご登録ください。お待ちしております!
- 補助金に関する情報
- ロードサイド店舗経営のお役立ち情報
- 未公開記事