客数は増えても客単価が上がらない
ゴールデンウイーク(GW)も今日が最終日となりました。この期間は、多くのロードサイド店舗が、多くの顧客で賑わったことと思います。
売上は客数と客単価のかけ算で算出されますから、客数が増加するこの期間、こちらのコラムで紹介したように客単価を上げれば、当然のことながら売上はさらに伸びます。しかし、GW中に客数は増えても、なかなか思うように客単価が上がらないロードサイド店舗が多いのも事実です。
ここで、よく考えなければいけないのは、増えた客数の「質」です。どのような顧客がGW中に増えるのか、ということを検討し、その顧客心理・状況に応じた販売促進を行うことが重要です。
GWはレジャーや帰省などで車を使う顧客が給油のために来店されます。その顧客は大きく次の2つのパターンに分かれます。それは、①出発前に給油する地元の顧客、②出発後に給油する地元以外の顧客です。
GW前の取組み
まず、GW前半に多い、①の出発前に給油する地元の顧客に対する取組みを検討します。
GW中、「さあ、これからレジャーに出かけよう」という地元の顧客が給油しに来店されたとして、ガソリン以外の商品を買うのでしょうか。このような、はやる気持ちを持った顧客が洗車やオイル交換で20分も30分も待てるのか、ということです。
よって、このような地元の顧客向けには、GWを迎える前の販売促進がポイントとなります。「GW中に気持ちよく実家に向かうために、洗車しておきませんか」「レジャー先での車のトラブル防止のために、オイル交換をしておきませんか」といった告知により購買意欲を盛り上げなければなりません。
GW中の取組み
次に、GW後半に増加する、前述②の出発後に給油する地元以外の顧客に対する取組みを検討します。このような顧客は、行きつけである地元のガソリンスタンドや整備工場、ディーラーでガソリン以外の商品を購入していると考えるのが一般的です。
よって、客単価向上を狙わず、再来店を狙うのが得策です。具体的には、来年のGWにも当店を利用していただくために、地元ならではの観光名所、渋滞回避の抜け道、休憩スポットなどを掲載したニュースレターのハンドアウトなどです。
このような取組みにより、来年のGWも当地を訪れていただければ、地元の経済効果にも一役買うこととなります。
以上のように、顧客の心理・状況に応じた販売促進策がGW商戦で勝ち抜く秘訣と考えます。これから迎えるお盆商戦にも使える施策ですので、ぜひ今のうちから準備をしておきましょう。
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