同店は、店主とその妻、長男で運営する理容店です。3年前に持続化補助金に採択されましたが、さらなる販路を開拓するべく、設備の入れ替えを行うことにしました。そして、この費用の一部を再度当補助金で調達するために計画書を作成し、無事採択されました。
当コラムでは、同店が作成した計画書の内容から、採択された理由を検証し、採択の可能性を高める計画書の書き方を述べていきます。以下は、当補助金に応募する際に原則として作成しなければならない書類の一覧ですが、今回は小規模事業者持続化補助金【一般型】に採択された理容店の事例④に引き続き、赤枠部分「様式2-1 経営計画書兼補助事業計画書①」<経営計画>「4.経営方針・目標と今後のプラン」を見ていきます。なお、当コラムの内容は2021年11月10日時点の情報に基づいています。
1.採択の可能性を高める「経営方針・目標と今後のプラン」の書き方
(1)課題に基づく方針であることを記載する
同店は50年を超える業歴を誇りますが、近年は美容室の他に低価格チェーンの理容店へ顧客が流出しており、これをいかに克服するかという経営課題を抱えていました。そして、この課題を解決するべく、新メニューの導入という経営方針を記載しておりました。
単に方針を記載するのではなく、経営課題を記載し、それに基づく方針であるということを訴求することで、読み手はその有効性が理解できることになります。そして、その方針に基づく取組として、補助事業であるバックシャンプー台を設置することで、ヘアマニキュアなどの新メニューを導入するという流れになります。
(2)方針に基づく補助事業であることを記載する
補助事業の内容は<補助事業計画>に記載するべきですが、その内容は経営方針に基づく必要があります。よって、同店は「経営方針・目標と今後のプラン」において経営方針と補助事業の関連を簡単に記載しました。
あまり深く書いてしまうと<補助事業計画>の内容と重複してしまいますが、方針と補助事業の関連を簡単に記載することで、補助事業の有効性も訴求できることになります。
(3)補助事業を起点とした今後のプランを記載する
同店は、今後のプランとしてバックシャンプー台の導入から、各種新メニューの導入、顧客へのPRといった一連の流れを時系列に記載しておりました。
今後のプランは、補助事業をどのように進めるかといった、補助事業の計画になってしまっているケースが多い印象があります。例えば同店であれば、バックシャンプー台をどのように設置するのかといった書き方です。これに対して同店が実際に記載された内容は、バックシャンプー台を導入するという補助事業を起点に、その後どのように事業展開を行うのかといった流れで記載しており、これも補助事業の有効性が訴求できたと言えます。
今回のコラムでは、小規模事業者持続化補助金【一般型】に採択された理容店の「様式2-1 経営計画書兼補助事業計画書①」<経営計画>「4.経営方針・目標と今後のプラン」から採択の可能性を向上させるポイントとして、 (1) 課題に基づく方針であることを記載する、(2) 方針に基づく補助事業であることを記載する、(3)補助事業を起点とした今後のプランを記載する、を挙げました。
次回のコラムでは今回に引き続き「様式2-1 経営計画書兼補助事業計画書①」<補助事業計画>「2.販路開拓等(生産性向上)の取組内容」を見ていきます。
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小規模事業者持続化補助金に応募したくなる本