当事業所は、飲食店向けに食品メーカーの営業代行業務を行っておりましたが、新型コロナウイルス感染症の影響により、対面営業を自粛せざるを得なくなるとともに、営業先の飲食店が苦境に陥ってしまった結果、営業代行業務が激減してしまいました。
そこで、代表が持つ料理のスキルを活用するべく、料理教室を立上げ、食による美容効果を高めるためのエステティックサロン向けオンラインレッスンを行うことにしました。そして、それにかかる費用の一部を小規模事業者持続化補助金【低感染リスク型ビジネス枠】で調達するべく計画書を作成し、応募した結果、採択となりました。
下図は、当補助金に応募する際に提出する「【様式1】経営計画および補助事業計画」の構成ですが、今回のコラムでは、持続化補助金【低感染リスク型ビジネス枠】に採択された料理教室の事例③に引き続き、同事業所が記載した<補助事業計画>「3.補助事業の効果」から採択のポイントを見ていきます。なお、当コラムの内容は2021年12月11日時点の情報に基づいています。
1. 持続化補助金【低感染リスク型ビジネス枠】採択のポイント(補助事業の効果編)
(1)定量的効果と定性的効果を記載する
同事業所は、補助事業を実施することによる効果として、数値で表すことのできる効果と数値で表すことが困難な効果に切り分けて記載しておりました。
前者を定量的効果、後者を定性的効果と呼びますが、複数の効果がある場合はこのようにグルーピングをして記載することにより、読みやすさが向上するため、読み手の混乱を防ぐことが可能となり、結果として採択の可能性が高まったと考えられます。
(2)売上高の伸びが見込まれることを記載する
売上高がないと原則として入金がありませんから、売上高は資金繰りを円滑にしてくれます。また、売上高があるということは従業員の経験値が上がりますので、能力開発に繋がります。
さらに、売上高は顧客が同事業所を利用した証ですから、満足度が高ければリピーターになってくれたり、ポジティブな口コミが新規顧客を連れてきてくれたりするというマーケティングの役割も果たします。
このように売上高は多くの経営課題を潰してくれる重要な役割を果たします。同事業所はそれを踏まえ、前述の定量的効果として、売上高がどの程度見込めるのかを記載したことも採択を引き寄せた要因のひとつと考えられます。
(3)経費の圧縮が見込まれることを記載する
補助金の財源は税金ですので、補助金を交付する側としては、事業者が補助金を使うことで収益性を高め、それに基づく納税額の増加を期待するはずです。よって、売上高だけが伸びても、利益が出なければ意味がないことになります。
同事業所ではこれを踏まえて、経費の圧縮がどの程度見込むことができるのかを記載し、利益が見込めることを訴求した点も採択を引き寄せた要因のひとつと考えられます。
今回のコラムでは、小規模事業者持続化補助金【低感染リスク型ビジネス枠】の<補助事業計画>「3.補助事業の効果」から、採択されたポイントとして、(1) 定量的効果と定性的効果を記載する、(2) 売上高の伸びが見込まれることを記載する、(3)経費の圧縮が見込まれることを記載する、を挙げました。
ここまで4回にわたり、小規模事業者持続化補助金【低感染リスク型ビジネス枠】に採択されてオンラインで料理教室を展開しようとする事業者の事例を見てきました。同事業所の計画書は、見出しをこまめに記載して、内容が整理されている特徴がありました。今後、当補助金の採択を目指す方の参考になれば幸甚です。
2.小規模事業者持続化補助金の計画書作成をサポートします
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3.メルマガ会員様募集中
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小規模事業者持続化補助金に応募したくなる本