持続化補助金【低感染リスク型ビジネス枠】計画書の書き方⑧

小規模事業者持続化補助金

 当サイトでは小規模事業者持続化補助金【低感染リスク型ビジネス枠】において、多数の採択・不採択事例を紹介しておりますが、各事例においてそのポイントはほぼ共通しています。そこでこれまで紹介してきた事例の内容をまとめ、採択の可能性を高める計画書の書き方をご紹介していきます。

 下図は、当補助金へ応募する際に提出する「【様式1】経営計画および補助事業計画」の構成ですが、今回のコラムでは、持続化補助金【低感染リスク型ビジネス枠】計画書の書き方⑦に引き続き、図の赤枠部分<補助事業計画>「2.補助事業の内容」の書き方を述べていきます。なお、当コラムの内容は2021年12月27日時点の情報に基づいています。

1. 持続化補助金【低感染リスク型ビジネス枠】計画書の書き方[補助事業の内容編Ⅰ]

持続化補助金【低感染リスク型ビジネス枠】計画書の書き方[補助事業の内容編Ⅰ](1)「審査の観点」を意識する

 それぞれの補助金には応募時のルールブックと言える公募要領があります。小規模事業者持続化補助金【低感染リスク型ビジネス枠】の公募要領は、当補助金のホームページからダウンロードができます。

 この公募要領には「7.申請内容の審査」というページがあり、その中に「(3)審査の観点②書面審査」という項目で、下図のようにどのような点を審査するのかという記載があります。

 この項目をクリアするように記載すれば採択の可能性は上がるわけですが、今回見ている<補助事業計画>「2.補助事業の内容」を記載する際に意識したいのは、上図の下線部分「補助事業計画の有効性」です。では、具体的に「補助事業計画の有効性」とは何を意味しているのかを見ていきます。

持続化補助金【低感染リスク型ビジネス枠】計画書の書き方[補助事業の内容編Ⅰ](2)「補助事業計画の有効性」の内容を把握する

 前述の公募要領は補助金ごとに公表されていますが、今回見ている小規模事業者持続化補助金【低感染リスク型ビジネス枠】ではなく、同補助金【一般型】の公募要領は日本商工会議所全国商工会連合会のホームページからダウンロードできます。

 この【一般型】の公募要領における「審査の観点」を見ると下記の記載があります。

 上図の赤枠部分に「補助事業計画の有効性」の内容が記載されていますので、同じ小規模事業者持続化補助金の【低感染リスク型ビジネス枠】でも、これを参考にすることができます。以下でこの内容を詳しく見ていきます。

持続化補助金【低感染リスク型ビジネス枠】計画書の書き方[補助事業の内容編Ⅰ](3)具体的に書く

 小規模事業者持続化補助金【一般型】の公募要領に示された「補助事業計画の有効性」ですが、まずは下図の下線部分を見ていきます。

 実現可能性が高い補助事業計画は、具体的に記載されているものと考えられますので、当社ではいつ(When)、だれが(Who)、なにを(What)、なぜ(Why)、どこで(Where)、どのように(How)行うのかという5W1Hをそれぞれ明確にすることをお勧めしています。

 この「具体的に記載した」例を具体的に示したコラムが以下となります。

小規模事業者持続化補助金一般型に採択された居酒屋の事例⑤
持続化補助金に採択された研修会社が作成した計画書の事例⑥
酒販店の事例から学ぶ小規模事業者持続化補助金申請書の書き方⑤

持続化補助金【低感染リスク型ビジネス枠】計画書の書き方[補助事業の内容編Ⅰ](4)計画書フォーマット内の見出しを活かす

 今回見ている持続化補助金【低感染リスク型ビジネス枠】の「【様式1】経営計画および補助事業計画」のフォーマットは、前述の当補助金ホームページから公募要領と同様にダウンロードできます。

 このフォーマット内の<補助事業計画>「2.補助事業の内容」欄には、■補助事業内容(取組内容)、■必要な理由、■事業実施スケジュールといった見出しが予め設けられています。このような見出しを無視して記載するのは得策とは言えません。

 というのも、なぜ事務局が計画書フォーマットにわざわざ見出しを設けたのかというと、その見出しの内容を書いて欲しいからと推測されるからです。

 よって、前述の5W1Hのうち、だれが(Who)、なにを(What)、どこで(Where)、どのように(How)行うのかという内容を「■補助事業内容(取組内容)」に、なぜ(Why)については「■必要な理由」に、いつ(When)については「■事業実施スケジュール」として記載すると良いでしょう。

持続化補助金【低感染リスク型ビジネス枠】計画書の書き方[補助事業の内容編Ⅰ](5)今後の展開を述べる

 例えば、補助事業の内容がホームページを立ち上げるという内容であり、それを前述の5W1Hでまとめたとします。この時に「ホームページの立上げ」を5W1Hで述べるだけでも確かに補助事業の内容が具体的に説明されていると言えます。

 ですが、採択を確実にするには「ホームページを立ち上げてどのように効果を出していくのか」という観点から、補助事業をきっかけにした今後の展開を5W1Hの「どのように(How)」に盛り込むと、より補助事業の有効性が訴求できると考えられます。

 ある採択事例を取り上げると、同社はホームページを立ち上げるという補助事業の内容を5W1Hで説明していましたが、その中の「どのように」を以下の内容で説明していました。

①弊社代表と株式会社○○代表とでサイト構成について打ち合わせを実施。
②●●を新ホームページに埋め込むとともに、動画、写真、お客様の声、メニュー、電子書籍のご案内、実績を掲載。
③弊社にて最終チェックを行い、Webに公開する。

 同社は上記③で留めていましたが、④以降で公開したホームページをどのように運用していくのか説明を盛り込むことによって、補助事業の有効性をよし訴求することが可能となり、採択される可能性が高まるということです。

 今回のコラム、持続化補助金【低感染リスク型ビジネス枠】計画書の書き方⑧では、小規模事業者持続化補助金【低感染リスク型ビジネス枠】に応募する際に提出する計画書の<補助事業計画>「2.補助事業の内容」を記載する際のポイントとして(1)「審査の観点」を意識する、(2)「補助事業計画の有効性」の内容を把握する、(3)具体的に書く、(4)計画書フォーマット内の見出しを活かす、(5)今後の展開を述べるを挙げました。当コラムの解説動画は以下となります。

 これまで公開してきた「持続化補助金【低感染リスク型ビジネス枠】計画書の書き方」シリーズは以下となります。

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