私利私欲を満たすために自分のお金を使うことはその方の自由ですが、私利私欲を満たすために公的資金である補助金を使おうとしても、採択されることは困難であることは当然の話です。
下図は、持続化補助金申請時に作成する【経営計画】【補助事業計画】の項目をまとめたものですが、今回見ていく下図赤字部分【補助事業計画】「4.補助事業の効果」に私利私欲を満たすことができると読めてしまう内容を記載するケースが散見されます。そこで、公的資金である補助金を手にするために、どのように補助事業の効果を記載するべきかを見ていきます。
1. 採択を目指す方が押さえるべき持続化補助金【補助事業計画】の書き方Part4
採択を目指す方が押さえるべき持続化補助金【補助事業計画】の書き方Part4(1)自社の効果として利益の拡大を記載する
補助金の財源は税金ですから、行政は納められた税金を補助金という名前に変えて事業者に再配分しますが、それを手にした事業者は業績を拡大させ、納税額をこれまで以上に増やすことが望まれます。
よって、補助事業を実施することによって自社の売上が拡大するという効果を述べるだけでは納税額が増えるかどうか分かりません。そこで、売上だけでなく利益の拡大という効果についても記載する必要があります。
ただし、利益の拡大という効果だけを記載すれば良いというものでもなく、利益は売上がなければ発生しませんので、売上の拡大という効果も記載することは必要でしょう。また、単に「売上や利益が拡大する」と記載するのではなく、具体的に数値を用いて効果を示すことで説得力の向上が期待できるしょう。
採択を目指す方が押さえるべき持続化補助金【補助事業計画】の書き方Part4(2)顧客目線で効果を検討する
自社の売上や利益は、顧客が同社の製品・サービスに価値を認め、購入した結果、発生するものであるはずです。そして、自社の売上や利益が拡大するということは、以下の事象が発生したからと言えるでしょう。
- 新規顧客が自社の製品・サービスに価値を認め、購入した結果
- 既存顧客が自社の製品・サービスにより高い価値を認め、より多く購入した結果
よって補助事業を実施することで、自社製品・サービスの価値がより認知できるという効果を与えないと売上や利益は増えないことになります。補助金採択の可能性を高めるには、このように補助事業の効果を顧客目線から検討することも必要と言えるでしょう。
採択を目指す方が押さえるべき持続化補助金【補助事業計画】の書き方Part4(3)自社を使わない方の効果も検討する
繰り返しになりますが、補助金は公的資金です。よって、自社と顧客の効果を示すだけでなく自社を利用しない方への効果も検討する必要があります。
例えば、かつてある航空会社に経営再建を目的として公的資金が注入されましたが、この公的資金には飛行機に乗らない方の税金も含まれているのかもしれません。しかし、これによって当該航空会社が存続すれば、遠隔地で採れた農産物の輸送も存続することができ、飛行機に乗らない方においても食卓が豊かであり続けるという効果が見込めます。
このように、公的資金を使う者として公的な視点から効果を検証することも必要と言えるでしょう。ただし、小規模事業者の場合は、地域に密着した経営が多いはずですから、地域社会の効果、具体的には、雇用の増加や地域経済の活性化などが挙げられます。
今回のコラムでは、小規模事業者持続化補助金に申請する際に記載する【補助事業計画】「4.補助事業の効果」における書き方のポイントとして、(1)自社の効果として利益の拡大を記載する、(2)顧客目線で効果を検討する、(3)自社を使わない方の効果も検討する、を挙げました。次回のコラムでは、補助事業計画書②【経費明細表】の書き方を見ていきます。
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