持続化補助金創業枠で惣菜店開業!経営計画「強み」の書き方3つのポイント

小規模事業者持続化補助金

1.持続化補助金創業枠で惣菜店開業!経営計画「強み」の書き方3つのポイント

 小規模事業者持続化補助金(持続化補助金)は、小規模事業者の生産性向上や事業の継続・発展を支援するための補助金です。その中に「創業枠」があり、創業3年以内で「特定創業支援等事業」の証明書をお持ちの事業者が対象となります。補助金額は「通常枠」は50万円ですが、「創業枠」では「200万円」、補助率はいずれも2/3です。

 当補助金に応募するには、以下のサイトでダウンロードした申請書類に記載し、書面審査を通過する必要があります。

【商工会議所の管轄エリアで事業展開をする方向け】

小規模事業者持続化補助金(一般型)
小規模事業者持続化補助金は、持続的な経営に向けた経営計画に基づく、小規模事業者等の地道な販路開拓等の取り組みや、業務効率化の取り組みを支援するため、それに要する経費の一部を補助いたします。

【商工会の管轄エリアで事業展開をする方向け】

小規模事業者持続化補助金【一般型】  Top

 上記サイトからダウンロードできる申請書類のうち、様式2と3の経営計画と補助事業計画の完成度が採択に大きな影響を及ぼしますが、当記事では当補助金の創業枠に採択された事業者の様式2、経営計画「自社や自社の提供する商品・サービスの強み」の書き方を見ていきます。

■「自社や自社の提供する商品・サービスの強み」とは?

 当補助金に採択される可能性を高めるには、自社の強みを具体的に記載し、競合他社との差別化を図り、事業の競争力が向上できることを審査員に訴求する必要があります。また、公募要領「審査の観点」においても、以下の記載があります。

小規模事業者持続化補助金<一般型> 第 13 回公募 公募要領(一部加工)

 採択の可能性を高めるには、このように「自社の強みを適切に把握」し、その内容を踏まえて「経営方針・目標と今後のプラン」を作成する必要があるため「自社や自社の提供する商品・サービスの強み」は、持続化補助金の経営計画において、重要な部分と言えます。

 当事例の経営計画「自社や自社の提供する商品・サービスの強み」を見ると、当欄を記載する際のポイントは、①人的資源の強みを示す、②ポジショニングマップを示す、③提供できる価値を示す、であることが分かります。以下でそれぞれの内容を詳しく見ていきます。

■持続化補助金創業枠で惣菜店開業!経営計画「自社や自社の提供する商品・サービスの強み」の書き方:ポイント①人的資源の強みを示す

 当事業所はまず、経営者の強みを示しましたが、事業が小規模になればなるほど経営者の強みが重要になる理由は、以下の2つが挙げられます。

  • 経営者の裁量が大きくなる
  • 経営者の人柄が事業に影響を与えやすい

 小規模事業者は、経営者の裁量が大きくなります。これは、経営者が事業のすべての意思決定に関与する必要があるためです。そのため、経営者の経験やスキル、判断力などが、事業の成功に大きく影響を与えます。

 また、小規模事業者は、経営者の人柄が事業に影響を与えやすい傾向があります。これは、経営者と従業員や顧客が密接に関係することが多いためです。そのため、経営者の人柄が従業員や顧客のモチベーションや満足度に影響を与え、事業の成功につながる可能性があります。

 よって、経営者という人的資源の強みを記載した点は、採択を引き寄せたポイントと言えるでしょう。

■持続化補助金創業枠で惣菜店開業!経営計画「自社や自社の提供する商品・サービスの強み」の書き方:ポイント②ポジショニングマップを示す

 ポジショニングマップとは、市場における自社のポジショニングを明確にし、マーケティング戦略を策定するために用いられる手法の一つです。縦軸と横軸の2軸で4つの象限を作り、競合他社の製品やサービスをマッピングする中で、自社の戦略やどういった領域で勝負していくべきなのかを明確にすることができます。

 アサヒビールは以下のポジショニングマップを作成し、競合が展開していない「キレ」と「さわやかさ」を備えた商品である「アサヒスーパードライ」を市場に投入し、成果を出しました(下図参照)。(下図参照)。

 当事業所は、縦軸に惣菜の安心感を、横軸に惣菜の栄養バランスをとり、競合をマッピングし、競合のいない領域に自店のポジションを置いた上で、次に示すように提供する惣菜の強みを示しました。これにより、記載した強みの説得力向上が期待できます。

■持続化補助金創業枠で惣菜店開業!経営計画「自社や自社の提供する商品・サービスの強み」の書き方:ポイント③提供できる価値を示す

 当事業所は、物的資源の強みとして、提供する惣菜の強みを示しました。具体的には、以下の通りです。

  1. 提供する惣菜は、現場で調理されるため、作り手の顔が見える安心感があること。
  2. 県内の農家と直接契約し、規格外の野菜をふんだんに用いることで、栄養価の高い旬の野菜を提供すると共に、地域貢献やフードロスへの対応ができること。

1.については、現場で調理することで「安心感」という価値が提供できることを、2.については、県内農家と直接契約をして、規格外の野菜を用いることで「栄養価」「地域貢献」「フードロス」といった価値を提供できることを述べています。

 このように、強みがどのような価値を提供できるのかという点を示すことは、記載した強みの説得力向上に役立ち、当事業所が採択を引き寄せたポイントと言えるでしょう。

■持続化補助金創業枠で惣菜店開業!経営計画「自社や自社の提供する商品・サービスの強み」の書き方のまとめ

 以上、持続化補助金創業枠に採択された事業者の「自社や自社の提供する商品・サービスの強み」の書き方についてポイントを解説しました。①人的資源の強みを示す、②ポジショニングマップを示す、③提供できる価値を示す、の3つのポイントを押さえることで、補助金に採択される可能性を高めることができますので、参考にしてみてください。

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