接客品質の高いフルサービスのガソリンスタンドが儲かる理由

接客

1.開放度と開放感に基づく接客の重要性

(1)店舗の開放度と開放感

 店舗には、開放度開放感があります。

 開放度は、前面道路と自店を隔てる壁やドアが少ないほど高くなります。昔ながらの八百屋さんや魚屋さんは、営業中は前面道路と店舗を隔てるものがほとんどなく、開放度の高い店舗が多いものでした。

 これに対して、高級宝石店や高級飲食店は、前面道路と自店を隔てる壁やドアがあり、開放度が低いといえます。

 開放感は、前面道路から店内の様子ががどれだけ伺えるか、という点に着目したものです。コンビニエンスストアは、前面道路と自店を隔てる壁やドアの多くがガラスとなっているため、開放度は低いですが、開放感は高い店舗となります。

 これに対して、前述の高級宝石店や高級飲食店は、店内の様子が分からない店舗が多く、開放度だけでなく、開放感も低いことになります。

 これらのメリットとデメリットをまとめると以下となります。

(2)開放感の高い店舗

 昨今、開放感が高まっている、つまりガラス張りの店舗が増えている印象があるのは、美容室です。ある美容師によると、弊社が所在する埼玉県川越市は、美容室の数が非常に多く、都内原宿や青山と同等数があります。

 賃料が無難であり、それなりの地域ブランド力や市場規模があることが、その背景だということでした。当然、競争も激しいわけで、おしゃれな店舗が建ち並んでいます。

 それらの店舗のほとんどは、開放感が高くなっています。開放感の高い店舗は、店舗スタッフの働きぶりが前面道路からよく見え、店舗の雰囲気を把握することができます。よって、スタッフの働きぶりが、主に新規顧客の集客力に影響します。

(3)ガソリンスタンドの開放度と開放感

 ガソリンスタンドは、前面道路と店舗を仕切るものはほとんどなく、開放度開放感も非常に高いため、店舗スタッフの働きぶりは入店せずともよく把握できます。

 弊社から徒歩数分のところにAとBというガソリンスタンドがあります。どちらもフルサービスなのですが、A店は、常に店のスタッフがフィールドに置かれたパイプ椅子に足を組んで腰掛けています。車両が入店すると「よっこらしょ」という感じの緩慢な動きで、腰を上げ、渋々接客をしているように見受けられます。

 これに対して、B店は、常に店舗スタッフが入り口の方に体を向けて、入店客にいつでも対応できるように立ったまま待機していますので、顧客が入店すると、迅速に誘導・接客を行っています。また、別のスタッフは、顧客のいない時間を見計らって掃除をしたり、ゴミを片付けたり甲斐甲斐しく働いています。

 A店とB店、どちらが繁盛しているかは自明の理です。開放度開放感の高い店舗は、店舗スタッフの行動や接客品質が集客に大きな影響を与えるのです。

 接客品質の高いフルサービスのガソリンスタンドが儲かる理由は、その接客によって再来店が増えると同時に、その接客が前面道路を通る顧客に対する広告宣伝となるため、と言えるでしょう。

2.接客に関する参考コラム

 ■儲かるセルフ方式のガソリンスタンドが接客を重視する理由
 ■集客力の高い人気の飲食店で働く従業員が見せた気配りの接客
 ■ガソリンスタンドで顧客と会話をする際に立ち位置が重要な理由

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