既存のアルバイトスタッフを育成するために面談する際の留意点

経営の姿勢

アルバイトスタッフとの面談

 今月は売上の厳しいロードサイド店舗が多いと思います。お正月商戦が過ぎ、需要が盛り下がるだけでなく、2月は通常月よりも日数が少ないことも原因です。あるロードサイド店舗でも、やはり2月は売上が厳しく、結果として時間がとりやすいので、この時期にアルバイトスタッフと店長が面談をするようにしています。

 多くのアルバイトスタッフが働くロードサイド店舗では、彼らを戦力化するために、定期的に店長とスタッフが面談をするようにしている店舗が多いと思います。しかし、その面談が有効に機能している場合とそうでない場合が見受けられます。

面談で発せられる不平不満をどう扱うか

 冒頭の店長は、自分が伝えることよりも、出来るだけスタッフに話させ、その話を聞くことを心がけています。そのようなスタンスで面談に臨んでいると、スタッフから店舗や他のスタッフに対する不平不満が噴出する場合もあります。

 その不平不満が店長自身で簡単に解決できるものであればともかく、そのスタッフの言うことと、他のスタッフの言うことが違っていたり、店長自身では手に負えない内容だったりする不平不満も多く、どうしたものかと頭を抱えていました。
 差し当たっては、スタッフが不平不満を吐き出すだけでもすっきりするだろう、と考えているこの店長ですが、やはり、そのような不平不満は解決できればそれに越したことはないわけです。

権利と責任

 この店長は、面談の場でスタッフに不平不満を含め、何でも発することのできる権利を与えています。そして、スタッフはその権利を利用して不平不満を噴出させています。ですが、権利には責任が伴うことを店長は伝えなければなりません。

 ここで、この店長がスタッフに発するべきは、下記の質問だと思いました。
 「あなたのその不平不満を解決するために、店長である私が出来ることはなんですか?」

 このことを店長にお伝えした時に、店長は「・・・そうですよね、そうですよね」と深く肯いていました。この店長は、自分の力だけで各スタッフの不平不満を解決しようとしていましたが、その不平不満の解決方法をスタッフに考えさせることも必要であり、これが権利に対する責任だと考えます。
 そして、スタッフに不平不満の解決を丸投げしたり、放っておくのではなく、店長自身が主体的に携わり、一緒に解決していこうという姿勢を示すことが重要です。

 既存のアルバイトスタッフを育成するために面談する際の留意点として、自由に発言できる権利を与えるとともに、その解決方法を店長と一緒に考える責任があることを伝えていく必要があると考えますが、いかがでしょうか。

人材育成に関する参考コラム

 ■スタッフに対してペナルティとして罰金を設定すべきではない理由
 ■モチベーションを向上させ活気あるロードサイド店舗を作るには
 ■ガソリンスタンドが従業員満足の向上に取り組むべき理由とは

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