ある地方の公的機関に勤務する方から以下の趣旨の質問を受けました。
その地方のある地域は、人口が数千人なのですが、ガソリンスタンドが4軒あり、熾烈な競争が繰り広げられています。そのような中、人口は減少する一方であり、ガソリンスタンドが生き残るためにはどのような取組みが必要であるか、という内容です。
日本全国の傾向を見ますと、ガソリンスタンドの廃業が相次ぎ、ピーク時に比べると軒数は約半分になってしまったわけですが、それでも地域によっては、上記のように熾烈な競争が繰り広げられている場合もあるようです。
そこで今回のコラムでは、そのような競争に勝ち抜くためにガソリンスタンドは、どのような特徴を打ち出すべきかを見て行きます。
1.人口減少時代に生き残るガソリンスタンドの特徴
人口減少時代に生き残るガソリンスタンドの特徴(1)ネットで情報発信をする
商圏人口が減る中、かつての商圏人口を確保するには、商圏を拡げる必要があります。その際に活用したいのがインターネットです。
ネットで発信した情報は全国に届くため、これまでの商圏から外れた地域にも当然届くこととなり、その情報に興味を持った顧客が、来店される可能性が高まります。
そのためには、ホームページを設置するとともに、ブログやSNSで自店でならではの情報を発信する必要があります。ホームページ設置の留意点やブログの活用方法については以下のコラムを参考にしてください。
儲かるガソリンスタンドがホームページに載せている項目とは
ガソリンスタンドのブログネタ探し5つのポイント
理容店がブログを活用して集客を図る際の3つのコツ
人口減少時代に生き残るガソリンスタンドの特徴(2)販売する商品の選択と集中をする
かつて、私が店長として勤務していたガソリンスタンドは、道路を挟んで真向かいにライバルのガソリンスタンドが立地していました。そして、私が勤務する店舗はタイヤ販売に特化し、ライバル店は洗車に特化し、各々の特徴を出していました。
洗車やタイヤなどガソリン以外の商品である油外商品は、実に多岐に渡ります。そして、利益率が高く、収益性の向上に寄与してくれますが、あれもこれも販売しようという姿勢では店舗の特色や専門性を打ち出すことができません。
百貨店型の商売よりも専門店型の商売が好まれる時代です。油外商品の選択と集中をしていきましょう。具体的には以下のコラムを参考にしてください。
タイヤ販売で生き残るガソリンスタンドになる3つの方法
【実録】ガソリンスタンドが選択と集中をする3つのメリット
ガソリンスタンドが油外商品の選択と集中ができない3つの理由
人口減少時代に生き残るガソリンスタンドの特徴(3)人的資源の最大活用を図る
収益力が低下し、多額の広告宣伝費を投入することが困難になってきている現在、事業規模が小規模であればあるほど力を入れたいのが、人的資源の活用です。長時間労働を強いるのではなく、限られた時間で最大の販売力を発揮してもらうことが重要です。
そのために着目したいのは、モチベーションの管理です。このような話をすると「うちは給料が安いから…」とおっしゃる経営者が多いのですが、ハーズバーグの動機づけ=衛生理論によれば、給料を上げてもモチベーションが大きく高まるわけではないことが実証されています。詳しくは以下のコラムを参考にしてください。
押売りせずに油外収益で儲かるガソリンスタンドになるためのコツ
ベテラン社員のモチベーション
年上の部下への対応
今回のコラムでは、人口減少時代に生き残るガソリンスタンドの特徴として(1)ネットで情報発信をする、(2)販売する商品の選択と集中をする、(3)人的資源の最大活用を図る、を挙げました。これらを参考に、厳しい環境に立ち向かっていただけたらと思います。
2.メルマガ会員様募集中
メルマガ会員様には、リアル店舗の現場経験20年以上、コンサルティング歴10年以上【通算30年以上のノウハウ】を凝縮した【未公開のコラム】を優先的に配信しています。
メルマガ登録はこちらから↓↓↓
https://ssl.form-mailer.jp/fms/33bd5af2611330
3.電子書籍のご案内
1年で70人のアルバイトに辞められたガソリンスタンド店長が人材に全く困らなくなった理由:育成編~