残念なガソリンスタンドアルバイトスタッフ編

　ガソリンスタンドの多くは、その労働力の多くをアルバイトスタッフに依存しています。よって、アルバイトスタッフが残念だと業績は厳しいものとなります。今回のコラムでは、ガソリンスタンドの現場に20年以上身を置いた私が出会ったアルバイトスタッフを通じ、残念なガソリンスタンドを見ていきたいと思います。

残念なガソリンスタンド（アルバイトスタッフ編）1：雨降りの勤務をドタキャンする

　雨が降るとガソリンスタンドは客数・客単価ともに大きく落ちてしまいます。そこで、私が店長をしていた頃は、雨が降るとアルバイトスタッフ含め、店頭でミーティングを集中的に行っていました。

　そのような中、ある雨の日に、当日出勤予定の某アルバイトスタッフから「雨が降ったんで、バイトしたくありません。今日は休みます」と電話がかかってきました。

　そのような方を雇ったこと、そして、雨の日に働く価値を伝えきれていなかった点で、このガソリンスタンドは残念だったと言えます。なお、面接による人材の見極め方については以下のコラムを参考にしてください。
　応募者と面接する際の質問事項

残念なガソリンスタンド（アルバイトスタッフ編）2：アルバイトスタッフが新入社員を呼び捨てにする

　アルバイトスタッフの中には、本業を持たずフルタイムで勤務するフリーターと呼ばれる方がいますが、彼らは出勤日が多く、出勤時間も長いので、自ずと中心的な戦力となっていくケースが多いです。そんなアルバイトスタッフが働く店舗に新入社員が配属されました。

　アルバイトスタッフと比較して、新入社員の方が責任が重い立場ですが、年齢もキャリアもそのアルバイトスタッフの方が上だったこともあり、彼は新入社員を呼び捨てにしていました。そもそも組織の序列や他人に対するリスペクトといった意識面での指導が徹底されていなかった点で、残念なガソリンスタンドと言えるでしょう。

残念なガソリンスタンド（アルバイトスタッフ編）3：アルバイトスタッフが元から友人同士

　ある日、私が店長を務めるガソリンスタンドに裁判所から通知がきました。その内容は、同店で働く某アルバイトスタッフの給与を差し止めてほしいというものでした。おそらく何かの支払いが滞っており、度重なる催促に応じなかった結果、債権者が訴訟を起こしたものと思われます。

　当該アルバイトスタッフとしては、お金に困っている状態なわけですから、日々の仕事に付き物であるレジ金を扱わせることは非常に怖い状況です。裁判所から給与差し止めが発令された理由を聞いても要領を得ず、もともと勤務態度も真摯なものではなかったため、身を引いてもらいました。

　この時、彼の昔からの友人も同じ職場のアルバイトスタッフとして働いていたのですが、彼が身を引くと、一緒にこの友人も身を引いてしまいました。既存スタッフから友人をスタッフとして紹介してもらうのは良いのですが、このような残念な連鎖反応はよく見られますので、紹介での採用は注意が必要です。

残念なガソリンスタンド（アルバイトスタッフ編）4：人妻でありながら男性スタッフと仲が良すぎる

　その女性アルバイトスタッフは既婚者だったのですが、彼女が同じ職場の男性スタッフと仲良くなりました（恋仲になったわけではありません）。

　そして彼女はある日、その男性スタッフからあるテレビ番組の録画を依頼され、快く引き受けました。そして、自宅で録画中に夫がなぜ録画しているのかと問うた時に、職場の男性スタッフのためと答えたことから、浮気を疑われることになりました。結果として、彼女は夫婦仲を維持するために職場を辞めることになってしまいました。

　家族を持つ者としては、節度のある振る舞いが求められます。このようなことも指導する必要があるでしょう。

　今回のコラムでは、残念なガソリンスタンド（アルバイトスタッフ編）として、1．雨降りの勤務をドタキャンする、2．アルバイトスタッフが新入社員を呼び捨てにする、3．アルバイトスタッフが元から友人同士、4．人妻でありながら男性スタッフと仲が良すぎる、を挙げました。

　残念なスタッフを責めるのではなく、残念なスタッフを雇わない、また、残念なスタッフにしないことが重要ですので、当コラムに記載したような予防策を講じるようにしましょう。