記入例を意識すること、書くべきところに書くこと、ビジュアル効果を発揮することで小規模事業者持続化補助金に採択される可能性が高まります。
1.小規模事業者持続化補助金「エステサロン」採択のポイント
小規模事業者持続化補助金を活用して、情報発信に関する費用と店舗改装費を調達するために、あるエステティックサロンの経営者が作成した計画書を採択レベルにブラッシュアップしていったプロセスをご紹介していきます。
今回は、下図の赤枠部分、様式2-1<経営計画>内の「1.企業概要」を見ていきます。
(1)内容を整理する
同店が事前に書かれてきた内容を整理すると概ね以下の内容となりました。
【沿革・現状】
①平成○年△月、全国▽店舗を展開する□□サロンへ加盟登録し、開業。
②店舗規模:ベッド数◇台 完全予約制、パート○名
③営業時間: ▲時~▼時営業(日曜、祝日定休)
【売上構成】
①現在の売上高:年間■■円
②商品部門売上高ベスト5を記載した表
③施術部門売上高ベスト5を記載した表
【特徴】
①◆◆代~◎◎代の顧客にご来店いただいており、○○代~△△代が全体の50%を占める。
②化粧品業界大手の▽▽株式会社が開発した□□由来の化粧品を販売している。
③当化粧品をご愛用くださる顧客をメンバーとしてフェイシャルエステを特価にてご提供しており、気軽に通えるので、長く続けられる。
④施術室はカーテンで仕切っており、顧客同士が顔を合わせることのない導線になっている。
これらをブラッシュアップしていくこととなります。
(2)記入例を意識する
同店は、前述の【売上構成】で商品部門と施術部門の売上高ベスト5を記載しており、商品部門は化粧品の名前が、施術部門ではフェイシャルエステのメニューが並んでいます。ここで、日本商工会議所・全国商工会連合会が公表している記入例を見てみると、以下となっています。
これによると、売上総額の大きい商品と利益総額の大きい商品が列挙されていますが、同店では利益総額に関する内容はまとめられておりません。そこで、商品部門と施術部門と切り分けることなく、売上高ベスト5と利益総額のベスト5を算出し、記載していただきました。
これにより、同店の主力商品や利益率の高い商品が分かることになり、今後の戦略に活かすことも可能となります。
(3)書くべきところに書く
同店が記載してきた前述の【特徴】のうち②~④は、同店の強みです。これらは「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」に記載するべき内容であり、今回取り上げた「1.企業概要」に記載する必要性は高くありません。それよりも優先的に盛り込むべき内容を以下でご紹介します。
(4)ビジュアル効果を発揮する
同店が記載してきた前述の【沿革・現状】の欄で店舗規模の記載がありますが、実際の店舗写真を盛り込むことにより、リアリティが付加されます。当然のことながら内装だけでなく、店舗の外観の写真もあるとより良いでしょう。
さらには、経営者やスタッフの写真も盛り込みたいところです。読み手としては、その事業者の顔が見えることにより、俄然リアリティが高まります。可能であれば、施術中や接客中の写真を盛り込むとより効果的となります。
また、店舗の紹介をする際は、地図も盛り込みたいところです。同店が立地している都道府県の地図、市区町村の地図、そして自店の地図を盛り込むことで、土地勘のない読み手も立地場所がある程度イメージできるようにすると良いでしょう。
このようにして、様式2-1<経営計画>内の「1.企業概要」をブラッシュアップしました。次回は「2.顧客ニーズと市場の動向」について見ていきます。
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