同店は「ゴージャスな雰囲気を低料金で」というコンセプトに基づくガールズバーです。近隣には競合店がひしめく中、この明確なコンセプトのもと顧客の支持を得ておりました。しかし、そのコンセプトと内装の一部がマッチしておらず、経営者は店内改装の必要性を感じておりました。
そこで、(1)カウンターチェアの導入、(2)カウンターチェアの処分、(3)トイレ改装、(4)照明の追加を行うこととし、その費用の調達について小規模事業者持続化補助金を活用することとしました。
同店は、当補助金に応募する際に提出する申請書を作成しましたが、弊社はそれをブラッシュアップする形でご支援しました。結果として同店は当補助金に採択されましたが、どのように申請書をブラッシュアップしたのかをご紹介します。
下図は応募時に作成しなければならない書類ですが、今回のコラムでは以下の赤枠部分、様式2-1経営計画書兼補助事業計画書①<経営計画>「1.企業概要」を見ていきます。
1.「企業概要」の書き方
(1)記述を統一する
今回見ていく<経営計画>「1.企業概要」の前に<応募者の概要>があり、その中に設立年月日を記載する欄があります。ここの「年」は西暦記載の指定があります。よって、この計画書に関しては「年」を記載する場合、西暦で統一することが望ましいと考えます。
同店は、「1.企業概要」に沿革を記載していましたが、そこに記載されている「年」は和暦でしたので、西暦に変更していただきました。また、同店が記載されてきた文章は「ですます調」と「である調」が混在しており、こちらも統一していただきました。
なお、弊社に寄せられるご質問の中で、この「ですます調」と「である調」はどちらにした方が良いのかというものがあります。
日本商工会議所、全国商工会連合会が公表している記入例を拝見すると「である調」になっていますが、読み手に丁寧さを訴求するには「ですます調」で記入するべきと考える方もいらっしゃいます。ですが、採択のポイントはそこではないことから、弊社ではどちらでも良いとお伝えしています。
ただし、これらが混在することは、思考が分散し、まとまっておらず、計画の整合性がとれていない印象を与えてしまうので、どちらかに統一することはお勧めしています。
(2)ビジュアルに訴求する
同店が記載されてきた内容を拝見すると、その内容は全てが文章で構成されていました。読み手に計画内容の理解を促すには、文章だけでなく、図表や写真の活用が有効です。特に、同店は店舗の内装を変更することから、現在の内装を写真で説明することが重要です。
また、経営者やスタッフの写真を盛り込むことは計画にリアリティが付加され、読み手を引き込む効果があります。よって、これらの写真を盛り込んでいただきました。
(3)書くべき欄に書くべきことを書く
同店は、自店のサービス、料金体系、売上・収益状況などを「1.企業概要」に盛り込んでいましたが、その中には以下のような内容の記述がありました。
当店は、ガールズバー激戦区の○○地区で「低料金でゴージャスな気分を楽しめる、バーテンダーが全員●●のガールズバー」というコンセプトで、徐々にお客様を増やし、知名度を上げています。
料金体系は、1時間◎◎円でビール・焼酎・サワー・ウイスキー・ソフトドリンクなどが飲み放題となっています。この料金体系をとることで、お客様が金額を気にすることなく飲み物を注文でき、また、スタッフの手間も軽減、計算ミスも少なくなっています。
新規でご入店いただいたお客様をリピーターにするべく、高品質な接客、清潔な店内、お客様へイベントのご案内等を実施しており、リピート率は△%となっています。
これらは、同店の強みであり「1.企業概要」に記入するよりも「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」に記載した方が、妥当性が高くなりますので、そちらへ移動していただきました。
このようにして「1.事業概要」をブラッシュアップしていきましたが、次回は「2.顧客ニーズと市場の動向」について見ていきます。
2.小規模事業者持続化補助金の計画書作成をサポートします
弊社の1,000件を超える支援実績を通じて蓄積してきたノウハウを活用して、計画書作成のサポートを行い、採択の可能性を高めます。詳しくはこちらから↓↓↓
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