※こちらのコラムは2018年3月9日公募開始、2018年5月18日締め切りの「平成29年度 補正予算 小規模事業者持続化補助金」をテーマとしたコラムです。
小規模事業者持続化補助金に応募する際に提出する「様式2経営計画書」の最後は、「4.経営方針・目標と今後のプラン」を記述します。
この欄も、「経営方針」「目標」「今後のプラン」に切り分け、項目を設けることをお勧めします。
「経営方針」は経営理念をもとに考える
過去に経営理念が意味するものと題したコラムを書きました。
経営方針は、経営理念がベースになりますので、この機会に「自社が存在する理由」である経営理念を策定し、それを踏まえて、どのような方向性で今後事業展開をしていくのかを示しましょう。
「目標」は測定可能なものを示す
目標には、数値で表すことのできる「定量的目標」と数値で表すことのできない「定性的目標」があります。定性的目標の例としては、知名度を上げる、顧客満足度を上げる、地域に貢献する、などがありますが、これらの目標は達成できたか否かが測定不能ですので、結果を踏まえた次の改善策を打ち出しにくいという欠点があります。
そこで、「知名度を上げる」という目標を「〇年後に駅前の通行人100人に当社名を知っているかアンケートをし、その8割が知っていると答える」という目標に変換すると、目標が達成できたか否かが把握でき、それを踏まえた次の改善策を打ち出しやすくなります。可能な限り、定量目標を示すようにしましょう。
「今後のプラン」は時間軸を設ける
プランを示すわけですから、いつまでに何を行うか、という時間軸と行動リストが必要になりますが、多くの事業者様の計画書に欠けているのが「時間軸」です。縦軸に行動リスト、横軸に時間軸をとった表を作成し、実施時期を示すことが必要と考えます。
また、この「今後のプラン」は自社の全体計画なのですが、補助事業計画を記載してしまう事業者様が多い印象があります。補助事業の詳しい内容は様式3で示すことになっていますので、切り分けをしっかりと行いましょう。
全体の整合性を確認する
ここまで記載すると、様式2は埋まるわけですが、「2.顧客ニーズと市場の動向」「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」と整合性がとれているか、確認をしてみてください。整合性がとれているということは矛盾していない、ということです。品質に見合った価格で購入したいという顧客ニーズがあったとして、高品質な商品を極端に安売りする方針は、矛盾していると言えます。そのような内容になっていないか検証します。
特に、強みを活かしているか、外部環境に適合したものであるか、という点は今後の事業展開において、重要なポイントです。また、公募要領に記載された「審査の観点」には以下の記述があります。
◇経営方針・目標と今後のプランは、自社の強みを踏まえているか。
◇経営方針・目標と今後のプランは、対象とする市場(商圏)の特性を踏まえているか。
以上を踏まえて、目標を設定し、どのような方針と計画に基づいて今後事業展開を行うのかを検討してください。
なお、こちらのコラムも参考にして下さい。
小規模事業者持続化補助金に採択されるには①
小規模事業者持続化補助金に採択されるには②
小規模事業者持続化補助金に採択されるには③
小規模事業者持続化補助金に採択されるには④
小規模事業者持続化補助金に採択されるには⑤
小規模事業者持続化補助金に採択されるには⑥
小規模事業者持続化補助金に採択されるには⑧
小規模事業者持続化補助金に採択されるには⑨
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