同店は、関東圏内で鞄・バッグの製造と販売をしていますが、新製品を開発してラインナップを拡げるとともに、販路拡大のためにパンフレットを作成したいと考え、その費用の一部を小規模事業者持続化補助金で調達しようと、応募用の計画書を作成しました。
弊社は、この計画書をブラッシュアップする支援を行い、当補助金に応募した同店は採択されました。今回のコラムは、同店が作成した持続化補助金応募用の計画書をどのようにブラッシュアップしたのか、そのポイントを見ていくシリーズの4回目です。
以下は、小規模事業者持続化補助金<一般型>に応募する際に作成する資料ですが、今回のコラムでは、その赤枠部分、様式2-1経営計画書兼補助事業計画書① <経営計画>「4.経営方針・目標と今後のプラン」について見ていきます。
なお、当コラムの内容は<低感染リスク型ビジネス枠>にも応用できますので、そちらに応募を予定されている方もご参考にして下さい。
1.「経営方針・目標と今後のプラン」の書き方
(1)見出しを設ける
見出しを設けるということは、その文章のまとまりが何について書かれているかが分かるということです。つまり、見出しだけで当欄に記載した内容が分かることになり、流し読みを防止することが可能となります。
補助金応募用の計画書を読み手が流し読みしないということは、その内容を理解していただくことに繋がり、それは採択の可能性を高めることになります。
当欄に適した見出しは、タイトルの「経営方針・目標と今後のプラン」を素直に反映させた【経営方針】【目標】【今後のプラン】であると考えますが、同店は見出しらしい見出しを設けていなかったので、この3つの見出しを盛り込み、それぞれの見出しに対応した内容を記載していただきました。
(2)記載するべきことを記載するべき場所に記載する
同店が記載されてきた内容には「第○回●●選手権にて◎◎賞を受賞したことにより、新聞やTVなど様々な媒体で当店のビジネス及び製品をご紹介いただきました。その効果もあり、現在注文数の増加が見られるとともに、コラボレーションのお話なども増え、今がビジネスを大きくしていくチャンスと捉えています」という記載がありました。
これは、前回のコラムでも取り上げた内容になりますが、受賞したことは「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」ですし、コラボの話を持ち込む事業者が増加していることは「2.顧客ニーズと市場の動向」です。つまり、内部環境や外部環境の説明は当欄に記載する必要はありませんので、該当欄に移動していただきました。
パーティードレスを身にまとった美女が焼き鳥店でビールをあおっていたら、周囲は違和感を抱くと思います。その場所にはそれにふさわしい服装があるはずです。「経営方針・目標と今後のプラン」という場所には、そこにふさわしい内容を記載しなければ読み手は違和感を抱き、それは内容の理解を妨げる要因となってしまいます。
(3)時間軸を意識する
同店は今後の施策として以下の内容を記載していました。
- △△の発行によるファンの囲い込み及び新商品の認知
- ▲▲の用意によるブランディング
- 定期的な新商品の開発・発表
- ▽▽や▼▼による露出の増加・PR
- 制作スタッフの教育、外部協力企業との提携による製作ラインの確保
これは【今後のプラン】に該当する内容ではありますが、時間軸がないと「プラン」と言うことはできないはずです。そこで3年という時間を横軸に、上記の行動を縦軸にとった計画表を作成していただき、いつ何を行うのかが分かるようにしていただきました。
このようにして同店は、前回のコラムでご紹介した「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」に引き続き、「4.経営方針・目標と今後のプラン」をブラッシュアップしましたが、次回のコラムでは<補助事業計画>Ⅰ.補助事業の内容「2.販路開拓等(生産性向上)の取組内容」を見ていきます。
2.小規模事業者持続化補助金の計画書作成をサポートします
弊社の1,000件を超える支援実績を通じて蓄積してきたノウハウを活用して、計画書作成のサポートを行い、採択の可能性を高めます。詳しくはこちらから↓↓↓
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小規模事業者持続化補助金に応募したくなる本