面接に来ない…。アルバイト応募者のドタキャンを防ぐ3つの方策

　1．電話対応の迅速化、2．場所の丁寧な説明、3．店舗側からの後押し、この3つを行うことでアルバイトの応募者が面接をドタキャンする可能性は低くなります。

　「アルバイトの求人募集を行い、応募があり、面接の日時を約束したものの、その日時になっても面接に現れない人って結構いますよね」
　先日ご面談した雑貨店の店長が発した言葉です。もともとガソリンスタンドで店長をしていた私は、大きく頷きました。私も同じ経験を何度もしていたからです。

　人材不足の現在、求人で問い合わせをいただくだけでもハードルが高いわけですが、面接をしないことには、応募者の人柄が把握しにくいため、採用が困難となり、人材不足を克服する可能性が低くなります。ある調査によるとアルバイトの応募者が面接に来る確率は49％。これは、私の経験上でも実感できる数値です。

　そのような応募者に対して、ドタキャンの理由を予め潰しておくことで、面接に漕ぎつける可能性が高まります。当コラムでは、アルバイトの応募者が面接をドタキャンしないようにする方策を詳しく見ていきます。

　アルバイトの応募者との面接は、多くの場合、店長が行うわけですが、応募者が電話で応募したい旨を伝えた時に、電話に出た人が店長であれば、面接の日程を即決定することが可能です。

　しかし、店長以外のスタッフがその電話を受け、日程が決められず、店長から折り返しの電話をさせる、とした時点で面接に来る可能性は激減するでしょう。なぜなら、アルバイトの応募者は、他の店舗でのアルバイトも検討しているケースが多いからです。

　よって、当店が面接できる日時を予め決めておき、スケジュール表を作成しておくとともに、応募があった場合の電話対応マニュアルを電話のそばに置いておくと良いでしょう。

　あるアパレルブランドの店舗では、店長からの折り返しを止め、1回の電話で面接の日程を決めるようにしたことで、それまでのドタキャン率7割が3割になりました。

　ただし、日時を即決定しても、場所が分からなければ面接に至りません。そこで、場所の説明を行います。これが、その後に大きな意味を持つこととなります。

　今や、住所さえ分かれば、スマートフォンのGPS機能や、グーグルマップなどで目的地に到着することは可能です。だからといって、店舗の場所に関する説明をおざなりにしてはいけません。

　その理由は、店舗の場所を丁寧に説明することで、丁寧に面倒を見てくれる職場というアルバイト応募者の期待が高まり、入社に前向きになる可能性が高まるからです。また、応募者が必ずしもスマートフォンを持っているとは限りないからです。

　どちらから来るのか、交通手段は何か、その交通手段で来るなら何を目印に来れば良いのか、そのルートなど、懇切丁寧な説明が必要です。

　ちなみに、あるカフェでは、場所を説明するのではなく、応募者を駅の改札まで迎えに行くこととし、ドタキャン率が激減しました。

　さて、日時を決定し、場所を説明しただけで安心はできません。前述の通り、応募者は他のアルバイト先も働く場の候補としている可能性が高いわけで、そのような競合に差を付ける必要があります。そこで次の手を打ちます。

　面接の日程を決め、場所の丁寧な説明も行い、いよいよ明日は面接、となったら、店舗側からアルバイトの応募者へ電話やメールでリマインドすることが必要です。

　「明日の○時からの面接、よろしくお願いいたします。」というメッセージの他、場所の説明、面接担当者の名前、来店したらスタッフにどのように声をかければいいのか、などの情報を提供することでドタキャンの確率を低下させます。

　ある飲食店では、これを行った結果、面接に来てくれる確率が1.5倍になったとのことです。

　また、別のある飲食店では、このリマインドの際に「面接の際にお飲み物を準備しますが、コーヒーとオレンジジュース、どちらがいいですか？」と聞くようにしたところ、ドタキャンの確率がゼロになったとのことです。

　以上、アルバイト応募者のドタキャンを防ぐ3つの方策として、1．電話対応の迅速化、2．場所の丁寧な説明、3．店舗側からの後押し、を取り上げました。応募者の面接以外の場面でも、これらを使用すると、非常に好感度が上がり、安心できますので実践することをお勧めします。

　メルマガ会員様には、リアル店舗の現場経験20年以上、コンサルティング歴10年以上【通算30年以上のノウハウ】を凝縮した【未公開のコラム】や、当サイトに掲載したコラムの【解説動画URL】を優先的に配信しています。
登録はこちらから
↓↓↓