ネット販売に押される小売業の集客戦略

コラム

イベントのネタ

 ロードサイド店は、駐車場が完備されていることが前提であり、その駐車場を用いたイベントは絶好の集客策となります。
 弊社がかつてご支援していた店舗は、イベントの年間スケジュールを立案し、毎月違ったイベントを開催していました。イベントがマンネリ化しており、新たなイベントのネタが出なくて困る、という声も伺いますが、ネットで調べてみるとざっと以下のネタが見つかります。

 1月:正月、七草がゆ、成人式
 2月:節分、建国記念、バレンタインデー
 3月:桃の節句、3月9日(サンキュウ→感謝の日)、ホワイトデー、卒業式
 4月:エイプリルフール、お花見
 5月:端午の節句、こいのぼり、五月人形、ちまき、母の日
 6月:梅雨、紫陽花、てるてる坊主
 7月:七夕、朝顔、ほおずき
 8月:海、花火、高校野球、浴衣、お盆
 9月:防災の日、重陽の節句、敬老の日、お彼岸、おはぎ
 10月:体育の日、銭湯(10月10日)の日、ハロウィン
 11月:ポッキー&プリッツの日(11月11日)、酉の市、七五三
 12月:クリスマス、大晦日

イベント開催前に検討すること

 私の出身地である青森県青森市には、老舗の大型ショッピングセンターがあります。私が高校2年の時に、そのショッピングセンターに、超有名なアイドル歌手が来店するというイベントがありました。

 そのアイドル歌手に、さほど興味がなかった私ですら行きたいと思ったイベントでしたが、私が行かなかった理由は、そのイベントの開催が平日だったからです。学校をサボってまで・・・というためらいがそのイベントへの参加を拒みました。

 しかし、学校をサボってそのイベントに参加した級友が2名いました。この2名はイベント参加後に遅刻して登校してきたわけですが、担任の先生からクラス全員の前で大目玉を食らいました。

 学生が、本分である学業を疎かにしてアイドル歌手のイベントに参加するなどもってのほか、という正論も分かります。反面、青森という地方都市に、全国的な知名度のあるアイドル歌手が来ることは当時、滅多にないことでしたし、10代の男の子が学校をサボってまでイベントに参加したいという気持ちも十二分に理解できるものでした。

 ここで問われるのは、ショッピングセンターがなぜ平日にそのようなイベントを実施したのかということです。当該アイドル歌手のスケジュールの都合や、イベントの開催費、諸々の事情が、平日開催という結果に至ったのだと思いますが、このイベントは、結果としてだれもハッピーにならなかった気がします。

 10代男子をターゲットに、アイドル歌手で集客を狙うのなら、週末もしくは夏休みなどの長期休暇に実施するべきでしょう。こちらのコラムでも示していますが、イベントを実施する際も「誰に」「何を」「どのように」を明確にして、それに沿った運営が成功に繋がる可能性を高めます。

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