その美容室のコンセプトは「髪質改善」「髪質再生」であり、顧客の髪をより綺麗なものにするべくこれまで取り組んできました。そして、今以上に綺麗な髪の方を増やすべく、①ホームページの立上げ、②チラシの作成と新聞折込、③パンフレットの作成と配布、④会員カードの作成と配布を行い、広告を強化することとしました。
これらにかかる費用の一部を小規模事業者持続化補助金で調達することとした同店は、応募時に提出する計画書を作成しましたが、弊社はその作成した計画書をブラッシュアップする形でご支援しました。そこで、採択の可能性を高めるためにどのような観点から計画書をブラッシュアップしたのかをご紹介します。
今回のコラムでは、下図の提出書類一覧表の赤枠部分、「様式2-1経営計画書兼補助事業計画書①」<補助事業計画>Ⅰ.補助事業の内容「4.補助事業の効果」を見ていきます。
なお、当コラムでは<補助事業計画>Ⅰ.補助事業の内容のうち「1.補助事業で行う事業名」は公序良俗に反しない限り、30文字以内にまとめるだけで済むという認識であること、「3.業務効率化(生産性向上)の取組内容」は任意記入であることから解説を割愛しています。
1.「補助事業の効果」記載の仕方
(1) 3方向から効果を検証する
同店が記載されてきた内容は、補助事業を行うことによって、主に同店の売上が上がるというものになっていましたが、同店の売上が上がるということは、顧客に何らかのメリットが発生するからであり、それは補助事業による「顧客の効果」という側面を検証するべきと言えます。例えば、ホームページ立上げにより、髪質改善の情報を得ることができるなどが挙げられます。
さらに、補助金の財源は税金ですから、同店に交付される補助金の中には同店を利用しない方が納税した税金が含まれる可能性もあります。よって「社会的な効果」という側面も検証するべきと言えます。例えば、同店の業績拡大に伴い、雇用を増加させることができるなどが挙げられます。
(2) 各補助事業の効果を記載する
同店は「ホームページ立上げによる効果」と「パンフレット作成・配布に関する効果」を記載されていましたが、同店の補助事業は冒頭に記載したとおり、①ホームページの立上げ、②チラシの作成と新聞折込、③パンフレットの作成と配布、④会員カードの作成と配布です。
よって、可能であるならばこれら4つの効果を切り分けて記載すると説得力が向上するでしょう。さらには、この効果を売上や利益など数値で測定出来る定量的な効果と、顧客満足度の向上など数値で測定出来ない定性的な効果の両面から検討することも、説得力を向上させる可能性を高めます。
このようにして「4.補助事業の効果」をブラッシュアップしていきましたが、次回のコラムではこれに続く「様式3-1補助事業計画書②」について見ていきます。
2.小規模事業者持続化補助金の申請書類作成をサポートします
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