美容室は怖い、苦手という顧客も集客できる美容室を経営するには

戦略の考え方

気になっていた美容室へ行ってみたものの。。。

 私は、月1回のペースで散髪をしますが、原則として、毎回違う店舗を利用するようにしています。この背景には、様々な店舗のサービスに触れて、弊社が提供するコンサルティングの質を高めたいという考えがあります。理容店に行く月もありますが、月曜日に散髪したい時は、ほとんどの理容店が営業していないので、美容室に行く月もあります。

 そんな中、今年の夏に、川越市内で気になる美容室を見つけました。店頭に置かれた小さなA型看板には「美容室選びに迷っているようでしたら当店にいらして下さいませ」「一人で営業している小さな美容室ですが真面目にやらせて頂いてます」というメッセージがあり、何となく一生懸命さが感じられ、私はこの美容室が気になっていました。

 そこで、先日、予約なしの飛び込みでその美容室に入店しようとしました。毎回経験するのですが、やはり、初めて入店する際は、少し緊張します。男性である私にとって、入店する店が美容室であればなおさらです。

 ですが、その美容室では、経営者と思しき方が、迷惑そうな顔で「今日は予約で一杯なんですよね」と追い払うようなものの言い方をしました。

 事前の期待がそれなりだっただけに、残念な思いを抱くと同時に、「やはり、美容室は女性が使うものであり、自分のような年配男性が来るのを嫌がっていたのか?」という気恥ずかしさも湧きました。
 このような思いをして、美容院は怖い、苦手という意識を持つ人も相当数いるのではないか、と思いました。

 とはいえ、その日は月曜日。翌日からはスケジュールが埋まっており、その日に散髪をしたい。しかし、近隣の理容店で営業しているところは、ほぼないわけで、美容室を探さねばなりません。

インターネットで集客するために

 そこで、インターネットで美容室を探すこととしました。ホットペッパービューティーというサイトを見ると、川越地区でメンズに対応している美容室は132軒です。そこから、様々な条件で絞り込み、ある美容室に予約しました。
 前述のように他店で冷遇された私は、予約したその美容室に恐る恐る入店しました。

 この美容室、週末でもないのに大層、賑わっておりました。それも商店街から外れた人通りのない立地であるにもかかわらず、です。

 私の散髪中に、店舗スタッフから話を聞くと、新規顧客のほとんどはインターネット経由で来店されるとのことでした。よって、その集客力を高めるために、ここで働くスタッフは、週1回の持ち回りで、店舗のブログを用いた情報発信をしているとのことでした。

 後ほど、そのブログを読んでみましたが、スタッフの人柄が分かるそれらの記事は、美容室は怖い、苦手という顧客の意識を払しょくさせるには十分な内容のものでした。

顧客を否定しない

 また、施術中の会話の中で、私が普段、どういう風に髪型をセットしているのか、という話になりました。私は、セットに時間を使いたくないので、ジェルを使って手櫛で整えていることを話しました。
 すると、施術を終えて、店舗スタッフが私の髪型をセットする際に、ジェルを使った手櫛でのセットの仕方を教えてくれました。ここでのポイントは、ドライヤーやブラシを使ったセット方法ではなく、私が現在行っているセット方法をより良くするには、という視点で教示した点です。
 当然、プロにご教示いただくわけですから、ポイントを押さえた効果的な手法です。

 ダメ押しは、会計後に渡された、割引カードです。次回、次々回とこのカードを持ってくると割引が利きます。

繁盛するには理由がある

 この美容室は、新規顧客をネットで取り込むために、定期的な情報発信を行っています。そして、ネットで取り込んだ顧客がまた来たくなる接客やアドバイスを行っています。それは、日々の生活で役立てることが可能なアドバイスでした。そして、再来店を促す販促物を渡すことも忘れていません。

 弊社の所在地である埼玉県川越市に立地する美容院の数は、都内原宿や青山に立地するそれに匹敵するものです。当然、競争は激しく、廃業する店舗もあるわけですが、私が冒頭に示した1軒目の美容室が生き残っていけるか、少し心配になったのは老婆心というものでしょうか。

 美容室は怖い、苦手という顧客も集客できる美容室を経営するには、当店は怖くないと思ってもらえるように、頻繁に情報を発信すること、そしてご来店いただいた顧客がまた来たくなる接客、仕組みを作ること、と言えるでしょう。

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