小規模事業者持続化補助金補助事業計画書き方販路開拓等の取組内容

　前回のコラム採択可能性UP!持続化補助金＜経営計画＞珈琲店の記載例のポイント③では、後述する持続化補助金ホームページに公開されている珈琲店の記載例を用いて<経営計画>「４．経営方針・目標と今後のプラン」の書き方について見てきました。

　当補助金の採択を狙うには、この＜経営計画＞の他にもう一つ＜補助事業計画＞を記載する必要があり、今回はその中の「２．販路開拓等（生産性向上）の取組内容」の書き方を前回に引き続き、珈琲店の計画記載例を用いて見ていきます。なお、この記載例は、以下のサイトからダウンロードできます。

　【商工会議所エリア】

　上記サイトから下図画面までスクロールしていくと赤枠部分から珈琲店の記載例がダウンロードできます。

　【商工会エリア】

　また、商工会議所ではなく商工会エリアで事業展開している事業者は、上記サイトから上の赤枠部分「申請について」をクリックしていただくと以下の画面になりますので、下の赤枠部分「珈琲店」をクリックしてダウンロードしてください。

１．採択可能性UP!持続化補助金＜補助事業計画＞珈琲店の記載例のポイント

　今回のコラムで用いている珈琲店の記載例のうち＜補助事業計画＞「２．販路開拓等（生産性向上）の取組内容」は以下となっています。

　また、以下のように但し書きもあります。

　この記載例からうかがえる採択の可能性が高い計画書のポイントは以下となります。

　上図の通り、今回の記載例は「新聞折り込みチラシの製造と配布」「オンラインショップサイトのリニューアル」という2つの事業を展開します。これをまとめて説明しようとすると内容が冗長になりがちで、伝えたいことが伝わりにくくなるリスクが高まってしまいます。

　そこで、ひとつひとつ切り分けて説明することが第一のポイントとなります。ただし、切り分け過ぎも考えもので、例えばチラシの作成と配布を切り分けて説明したり、サイト構成の改修とサイトデザインの改修を切り分けて説明したりする重要性は高くないと考えます。

　当補助金申請のルールブックである「公募要領」は前述の持続化補助金ホームページからダウンロードできますが、この中に「審査の観点」というページがあり、書面審査項目として以下が掲載されています。

　今回の記載例は「新聞折り込みチラシの製造と配布」「オンラインショップサイトのリニューアル」というそれぞれの事業にいくらの費用がかかるのかを表形式で記載しています。これは、上図の下線部分①「補助事業計画は具体的で」を意識したことがうかがえます。

　当補助金の申請は別途、経費明細表にいくらの費用がかかるのかを記載しますが、今回見ている＜補助事業計画＞「２．販路開拓等（生産性向上）の取組内容」にもあえて盛り込むことで具体性を高めている点もポイントと言えるでしょう。

　記載例には「前ページの「経営方針・目標と今後のプラン」に記載した通り」という記述が2回盛り込まれていますが、これは上図「審査の観点」の下線部分②「補助事業計画は、経営計画の今後の方針・目標を達成するために必要かつ有効なものか」を意識していることがうかがえます。

　事業者が作成した計画書を拝見すると＜経営計画＞と＜補助事業計画＞に関連性が見受けられないケースが散見されますが、このことは上記「審査の観点」に照らし合わせると、採択の可能性を低くしてしまいます。よって、しっかりと関連性があることを訴求することも採択のポイントとなるでしょう。

　今回のコラムでは、小規模事業者持続化補助金の申請時に作成する<補助事業計画>「２．販路開拓等（生産性向上）の取組内容」の書き方におけるポイントとして、（1）複数の補助事業は切り分けて記載する、（2）金額を盛り込む、（3）経営方針・目標と今後のプランとの関連を示す、を述べました。

　次回のコラムでは＜補助事業計画＞「４．補助事業の効果」の記載ポイントを今回同様、珈琲店の記載例を用いて見ていきます。なお、当記載例を用いて<経営計画>の書き方のポイントを解説したコラムは以下となりますのでご参考まで。

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小規模事業者持続化補助金に応募したくなる本