前回のコラム小規模事業者持続化補助金とは？初めて申請する方のためのコラム⑮では、審査時に重視される＜経営計画＞＜補助事業計画＞に記載する項目について見てきました。今回のコラムからは、各項目にどのような内容を記載するべきか、下記持続化補助金のホームページからダウンロードできる珈琲店の記載例を用いて見ていきたいと思います。
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１．採択可能性UP!持続化補助金＜経営計画＞珈琲店の記入例のポイント①
採択可能性UP!持続化補助金＜経営計画＞珈琲店の記入例のポイント（1）数値を用いる
当記入例＜経営計画＞「１．企業概要」欄を見ると「会社の経営状況、売り上げの状況、顧客の状況、製品やサービスの提供内容など、詳しくお書きください。また売上げが多い商品・サービス、利益を上げている商品・サービスなどをそれぞれ具体的にお書きください。」とあります。
これに対して、当記入例では【概要】【立地場所】【主な商品】【各商品の売上等】【売上の状況】【業務状況】と6つの見出しを設けていますが、下図のように数値を用いて概要を説明しているという特徴があります。
過去の記入例では、ここまで多くの数値データは盛り込まれてはいませんでしたが、このような記載例を公開した理由として「公募要領」内「審査の観点」の変更が挙げられます。下図は、これまでの「審査の観点」における加点審査事項でした。
ここで着目したいのは赤枠部分ですが、現行の第8回以降の持続化補助金「審査の観点」では以下のようになっています。
赤枠部分には赤い下線部分が追加されています。よって第8回からは、自社の経営状況を適切に把握しているかといった点も審査されるわけですから、客観的な視点から数値で述べることが重要であると言えるでしょう。
採択可能性UP!持続化補助金＜経営計画＞珈琲店の記入例のポイント（2）出典を示す
当記入例＜経営計画＞「２．顧客ニーズと市場の動向」欄を見ると「お客様 （消費者、取引先双方）が求めている商品・サービスがどのようなものか、また自社の提供する商品・サービスについて、 競合他社の存在や対象とする顧客層の増減など売上げを左右する環境について、過去から将来の見通しを含めお書きください。」とあります。
この「売上げを左右する環境」として、記入例では下図のようにコーヒー市場全体のことを記載しています。
このような市場動向を述べる際は、上図内下線部分のように、何を根拠にそのことを述べているのか、出典を記載することで、読み手の納得感が高まるでしょう。これがないと、都合の良い情報をでっち上げていると捉えられてしまうリスクがあります。
採択可能性UP!持続化補助金＜経営計画＞珈琲店の記入例のポイント（3）切り分けて記載する
今回取り上げた記入例の珈琲店は、店舗での販売とネット通販を実施しています。そこで、「店舗事業」と「オンライン事業」に切り分けて市場動向を説明しておりました。
事業を複数展開している企業に限りませんが、複数の項目をまとめて述べようとすると内容が冗長になりがちですので、このように切り分けて記載することは、冗長性を排除し、分かりやすさが高まることが期待できます。
今回のコラムでは、小規模事業者持続化補助金を理解していただくために、珈琲店の記入例を用いて<経営計画>「１．企業概要」「２．顧客ニーズと市場の動向」の書き方に関する説明として（1）数値を用いる、（2）出典を示す、（3）切り分けて記載する、を述べました。
次回のコラムでは、初めて持続化補助金を申請する方のために＜経営計画＞「３．自社や自社の提供する商品・サービスの強み」の具体的な書き方について見ていきます。なお、小規模事業者持続化補助金について基礎的な内容を解説した当コラムのバックナンバーは以下となりますのでご参考まで。
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