新型コロナウイルスの影響で外出の自粛が求められ、ロードサイドに立地するリアル店舗が休業や営業時間短縮に踏み切るケースが増加しています。
このような中「こんな時だからこそやれることをやる」という発言を非常に多く目にしますが、今回のコラムでは「こんな時だからこそやれること」としてネットを活用した情報発信を強化するために、どのような情報をどのような考え方で発信するべきかを見ていきます。
ストック型情報とフロー型情報
ネット上で発信できる情報は、ホームページやブログなどの【ストック型】情報と、TwitterやFacebook、インスタグラムなどの【フロー型】情報に分けられます。
【ストック型】情報は検索結果の上位に表示されることを狙った情報ですが、【フロー型】情報は検索上位を狙うというよりは、繋がっているフォロワーとの関係性を維持・深化させるための情報と言えます。
ストック型情報の充実
【潜在顧客】とは、貴店を利用したことはないものの、貴店を利用するメリットが分かれば、ご来店してくださる顧客です。一般にインターネットで検索する目的は、自身が抱える課題を解決するためですので、貴店が書いたブログ記事が【潜在顧客】の検索結果に表示され、課題解決に繋がれば、外出自粛が収まった後に、来店してくださる可能性が高まります。
そこで、ブログで質の高い情報を頻繁に発信して、自店の【ストック型】情報を充実させておくことにより【潜在顧客】にアプローチすることが可能となります。
よって、どのような課題を抱えた方に向けてブログ記事を書くべきか、読んでいただきたいターゲットを明確化する必要があります。例えば、ガソリンスタンドであれば「洗車に興味のある人」、「セルフ給油が怖い人」、美容室であれば「髪を染めるべきか否か迷っている人」、「薄毛で悩んでいる人」など日々のお仕事の中で見つける顧客の課題を取り上げ、その課題を抱えた方を読者として想定します。
なお、私の知人であるプロのブロガーによると、ブログの毎日更新は、3か月継続する方が全体の8割、6カ月は5割、1年だと1割になるとのことですから、継続は力なりと言えます。
フロー型情報の充実
もう一つの情報である、TwitterやFacebook、インスタグラムなどの【フロー型】情報は、その都度その都度の新鮮な情報であり、呟いた店舗スタッフの「人となり」が分かります。
この点で毎回感心させられるのが、高知県にある桂浜水族館のTwitterです。センス溢れる呟きが話題になっており、最近は、客数の少なさを「営業してるのに無観客」と表現して各所に取り上げられました。
このようなセンスは一朝一夕では身に着きにくいわけで、まずはご自身や店舗全体で呟きを増やすことをお勧めします。量は質に転化しますので、自然とツイートに関するアンテナの感度が高まり、【フロー型】情報が洗練されてきます。
これにより、固定客を中心としたフォロワーとネット上での関係が維持・深化できることとなり、外出自粛が収まった時には、集客に繋がりやすくなるでしょう。
入店したことのない店舗に入店するのは勇気が要るものですが、ネット上での適切な情報発信は、その店舗の雰囲気やスタッフのお人柄が把握でき、入店の敷居が下がります。「こんな時だからこそやれること」ではなく「今だからこそやらなければならないこと」として取組んでいただけたらと思います。
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