小規模事業者持続化補助金に採択されるには③

小規模事業者持続化補助金

 ※こちらのコラムは2018年3月9日公募開始、2018年5月18日締め切りの「平成29年度 補正予算 小規模事業者持続化補助金」をテーマとしたコラムです。

 これまで、補助金の性格、小規模事業者持続化補助金の応募資格を見てきましたが、今回は、採択される計画書の書き方について見ていきます。

公募要領の重要性

 まず、様式1~5をダウンロードする際には、公募要領もダウンロードしましょう。公募要領は、応募する際のルールブックという位置づけですが、この公募要領には「審査の観点」というページがあります。

 補助金の募集が締め切られると、採択・不採択を決めるための審査が始まります。そこで、公募要領に記載された「審査の観点」をおさえて計画書を作成することが審査に通るポイントとなります。言い方を変えると「審査の観点」を踏まえた事業計画書は、事業拡大の可能性が高い計画書ということになります。

 なお、公募要領は「審査の観点」以外にも、対象となる費用や記入例などが記載されていますので、一読されることをお勧めします。

全体像を把握する

 小規模事業者持続化補助金では、様式2と様式3で加点審査がありますので、これらの完成度を高めることが必要です。まず、様式2の経営計画書ですが、全体像は下図のとおりです。

 様式2では自社の過去・現状・未来を示します。自社の過去は「企業概要」で、自社の現状は「顧客ニーズと市場の動向、自社の強みと自社が提供する商品・サービスの強み」で、自社の未来は「目標・方針・今後のプラン」で審査員に伝えていくこととなります。

不採択になる典型例

 なお、不採択になりやすい様式2の事例は以下の通りです。
 ・企業概要の説明がほとんどない。あっても事業のリアル感がない。
 ・顧客ニーズと市場の動向が、混同されている。
 ・文章が長く冗長。図表が活用されていない。
 ・自社や自社の提供する商品・サービスの強みに「強み」ではなく、強みによる「結果」が書かれている(例:売上が大きい、顧客の評判が高い、など)。
 ・専門用語が多かったり、文章が冗長だったりするなど理解が困難な文章。
 ・様式3に書くべき補助事業の詳細をメインに書いている。
 ・測定不可能な目標を記載している(例:知名度の向上、顧客満足度の向上)。
 ・今後のプランにおいて時間軸がない(プランと言えない)。

 採択されるということは、不採択にならない、ということです。上記に当てはまらないよう、全体感を意識しながら、記載していくことが重要です。

 なお、こちらのコラムも参考にして下さい。

 小規模事業者持続化補助金に採択されるには①
 小規模事業者持続化補助金に採択されるには②
 小規模事業者持続化補助金に採択されるには④
 小規模事業者持続化補助金に採択されるには⑤
 小規模事業者持続化補助金に採択されるには⑥
 小規模事業者持続化補助金に採択されるには⑦
 小規模事業者持続化補助金に採択されるには⑧
 小規模事業者持続化補助金に採択されるには⑨

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