1. 非常事態宣言中のセルフスタンドが行う告知の留意点
年末年始に新型コロナウィルスの感染者が拡大し、一部地域に緊急事態宣言が発出されました。不要不急の外出自粛が求められ、ガソリンスタンドに来店する方も少なくなっていることが想定されます。
よって、不要不急ではない要件で出歩く方が、自店を利用して下さるように働きかける必要があります。今回のコラムでは、セルフのガソリンスタンドがどのような情報を発信すれば、非常事態宣言発出中でも出歩かなければならない人の自店利用を促進できるのかを見ていきます。
(1)インターネットで告知する
店舗面積が比較的大きいある寿司店では、メニューを移動可能なホワイトボードに記載し、顧客のスマートフォンで撮影していただき、顧客はその画像データを見ながら注文をするという仕組みを導入していました。
これは、他人が触ったメニューに自分が触れる必要が無いことを意味しており、新型コロナウイルスの感染リスクを低減させる取組です。
新型コロナウイルスの影響により、他人が触ったものに自分が触れるという行為にネガティブなイメージを持つ方が多くなりました。よって、告知の手法として店頭ハンドアウトチラシを用いることは避けるべきと言えるでしょう。
もともと告知は紙からネットへと変化している中、新型コロナウイルスの影響により、紙媒体からネットへのシフトはさらに進展しているものと推測されますので、その流れに沿った媒体の活用が望まれます。そして、ネット媒体で何を訴求するべきかという点を以下で見ていきます。
(2)消毒の取組を告知する
セルフサービスのガソリンスタンドでは、不特定多数の方がタッチパネルに触って油種や支払方法を設定し、給油ノズルに触って給油を行います。給油後は釣銭機やレシート発行部分に触る方も多いはずです。
また、給油作業以外にも、トイレのドアノブや自動販売機、ドライブスルー洗車機の操作盤など触るところは多数あるわけで、当店はどこを、どの程度の頻度で、どのような方法で消毒しているのかをネットで訴求することは、顧客に安心感を与える効果が期待できます。
さらに、以下に示すような消毒以外の感染予防の取組を訴求することでさらなる効果が期待できます。
(3)換気の取組を告知する
エンジンオイルやタイヤなど、燃料油以外の商品(油外商品)を購入し、交換を依頼した顧客は、店内建物内の待合室(セールスルーム)で作業が終了するまで待つ方が多いわけですが、このセールスルーム内の換気がどのようになっているのかは気になるところです。
そこで空気清浄機を設置していることや、どの程度の頻度で出入口のドアを開け放して換気をしているのかといった取組をネットで訴求することをお勧めします。
ガソリンスタンドは油外商品の販売による客単価の向上が生き残りのポイントとなっていますが、そのためにはセールスルームの快適性・安全性を高める必要があります。そのための取組を訴求することで油外商品の販売が促進される可能性が高まります。
今回のコラムでは、非常事態宣言中のセルフスタンドが行う告知に関する3つの留意点として、(1)インターネットで告知する、(2)消毒の取組を告知する、(3)換気の取組を告知する、を挙げました。取組は顧客に伝わらなければ意味がありません。自社のホームページやブログ、SNSなどでコロナ対策の取組を発信し、他店と差別化を図っていきましょう。
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