※こちらのコラムは2018年3月9日公募開始、2018年5月18日締め切りの「平成29年度 補正予算 小規模事業者持続化補助金」をテーマとしたコラムです。
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前回のコラムでは、様式2事業計画書の<応募者の概要>と「1.企業概要」記載時の留意点を見てきました。これに続いて「2.顧客ニーズと市場の動向」という外部環境を見ていきます。
まず、この欄は(1)顧客ニーズ、(2)市場の動向、と項目をつけ、切り分けて記載すると内容が混乱しにくくなります。
顧客ニーズとは
顧客ニーズを記載する際に「顧客の要望」や「欲しがるモノ」を記載しても構いませんが、もう一歩進めて、その要望・欲しがるモノを通じて解決したい問題点、達成したい理想、つまり「顧客が求めているコト」を検討しても良いでしょう。その際に、品質・価格・納期という切り口から検討することも一考です。
顧客は、高い品質、安い価格、早い納期を求めますが、それにより何を解決したいのか、何を達成したいのかを検討するということです。例えば、高い品質を切り口に婦人用品店を考えてみると、顧客はおしゃれなデザインの商品を求めます。しかし、これはどの婦人用品店でも同じことです。しかし、自店の顧客層によって、おしゃれなデザインの商品を通じて解決したいコト、達成したいコトは異なってくるはずです。
製造業者が卸売業と取引したり、卸売業が小売業と取引したり、といった事業者間取引の場合は、取引先の向こうにいる消費者のニーズも検討すると良いでしょう。
また、「顧客ニーズ」に限りませんが、ダラダラと長文にするのではなく、箇条書きを心がけると読みやすくなります。
「市場の動向」で検討する点は原則3項目
市場の動向で検討したいのは、①市場規模、②競合動向、③その他の動向、です。
①市場規模については、地域の人口動向や、インターネットで公開されている市場規模の推移などを示しますが、データの出典を示すこととグラフ・図表を用いてビジュアルに訴求することがポイントです。また、その資料から何が言えるのか、つまり、拡大(増加)している・縮小(減少)している、だけでなく、なぜ拡大しているのか、なぜ縮小しているのか、を示しましょう。
②競合動向については、自社の競合の一覧表を作成することにより競合分析ができます。競合先、所在地、URL、その企業の特徴などを一覧表にして、競合全体としてどのような動向なのかを示します。
③その他の動向としては、政治(Politics)、経済(Economy)、社会(Society)、技術(Technology)等の切り口から検討しても良いでしょう。ただし、業界に影響を及ぼすことであれば記載しますが、そうでなければ無理に記載する必要はありません。ちなみに上記4つの切り口を各項目の頭文字を使ってPEST分析と呼びます。
外部環境に目を向けることの重要性
普段、目の前の仕事に追われ、顧客ニーズや市場動向といった外部環境には、なかなか目を向けることはできないかもしれません。このような機会を活用して、外部環境がどうなっているのか、そして、自社が取組んでいることは外部環境の変化に対応しているものなのかを検討することが重要です。
なお、こちらのコラムも参考にして下さい。
小規模事業者持続化補助金に採択されるには①
小規模事業者持続化補助金に採択されるには②
小規模事業者持続化補助金に採択されるには③
小規模事業者持続化補助金に採択されるには④
小規模事業者持続化補助金に採択されるには⑥
小規模事業者持続化補助金に採択されるには⑦
小規模事業者持続化補助金に採択されるには⑧
小規模事業者持続化補助金に採択されるには⑨
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