前回のコラム持続化補助金「コロナ特別対応型」計画書の書き方④では、コロナ特別対応型の全体像と<計画の内容(新型コロナウイルス感染症の影響を乗り越えるための取組)>の「2.事業概要」を具体的に見てきました。今回は、これに続く「3.新型コロナウイルス感染症による影響」「4.今回の申請計画で取り組む事業名」を見ていきます。
1.「コロナ特別対応型」の構成
まず、今回のコラムがコロナ特別対応型のどこを解説しているのか、迷子にならないように全体像を確認します。当補助金に応募する際の提出書類は原則として以下の通りです。
- 様式1-1 小規模事業者持続化補助金事業<コロナ特別対応型>に係る申請書
- 様式2 経営計画書
- 様式4 小規模事業者持続化補助金<コロナ特別対応型>交付申請書
2.「様式2 経営計画書」の構成
前述の様式のうち、様式2 経営計画書の完成度が審査の結果に大きな影響をもたらします。これは以下の項目から構成されます。
- <応募者の概要>
- <計画の内容(新型コロナウイルス感染症の影響を乗り越えるための取組)>
- <支出経費の明細等>
- <補助対象経費の調達一覧>
- <「2.補助金」相当額の手当方法>
3.<計画の内容(新型コロナウイルス感染症の影響を乗り越えるための取組)>の構成
前述の「様式2 経営計画書」の構成内容のうち、<計画の内容(新型コロナウイルス感染症の影響を乗り越えるための取組)>をどう書くべきかがポイントのひとつとなりますが、これは、以下の項目から構成されます。
- 新型コロナウイルスの影響を乗り越えるための投資の類型
- 事業概要
- 新型コロナウイルス感染症による影響
- 今回の申請計画で取り組む事業名
- 今回の申請計画で取り組む内容
- 新型コロナウイルス感染症を乗り越えるための取組の中で、本補助金が経営上にもたらす効果
このうち、今回は「3.新型コロナウイルス感染症による影響」「4.今回の申請計画で取組む事業名」を見ていきます。
4.<計画の内容(新型コロナウイルス感染症の影響を乗り越えるための取組)>の書き方
(1)「3.新型コロナウイルス感染症による影響」
当欄は、「当社は今どれだけ大変なのか」を書く欄です。人は自身の苦労話、苦境を語りたがりますのでこういう欄があると一生懸命書くものですが、上記1.~6.は全部で5ページに収める必要があります。よって、分量としては全体の10%~15%で良いという印象を持っています。
なお、公表されている記入例を拝見すると全体に占める当欄の字数が占める割合は約15%、今回取り上げた事例でいうと9.5%です。
(2)「4.今回の申請計画で取り組む事業名」
ここは30文字以内で記載する必要がありますが、少しポイントになるのではないか、という点を述べてみたいと思います。
当事例は「B類型:非対面型ビジネスへの転換」として応募しました。非対面ビジネスへの「転換」ですから、店頭販売をネット通販に転換させるなどの取組みがイメージされ、すでにネットによる通信販売を実施していては対象とならない印象を受けますが、実際は、ネット通販の「強化」でも良いことは公表されている記入例で明らかになっています。
ですが、露骨にそれが分かってしまう事業名は、採択に不利になるのではないかと考えました。例えば「既存事業で取組んでいるネット通販の買い物かご設置事業」(26文字)という事業名よりは「客数減の補完を目的としたネット通販を主力事業へ育成する事業」(29文字)とした方が、非対面ビジネスへの転換に即した事業名となる印象があります。このような点を意識しながら事業名を策定しました。
このようにして「3.新型コロナウイルス感染症による影響」「4.今回の申請計画で取り組む事業名」を記載しましたが、ポイントは分量を意識すること、読み手が抵抗感を抱かない事業名にすることです。次回のコラムではこれに続く「5.今回の申請計画で取り組む内容」「6.新型コロナウイルス感染症を乗り越えるための取組の中で、本補助金が経営上にもたらす効果」を見ていきます。
5.当コラムの解説動画
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