外部環境の変化
日本酒や焼酎など地酒を販売している専門店の話です。かつてお酒の販売は、特定の業者しか販売できませんでしたが、現在は、コンビニエンスストアやスーパーマーケットも販売するようになり、さらには、お酒のディスカウントストアも進出するようになり、業績は低下傾向でした。
ギフト需要を取り込む
この酒販店では、1.8ℓ、720mℓ、そして試飲用の300mℓのお酒を販売していましたが、試飲用である300mℓの日本酒3本が入る自店オリジナルの化粧箱をデザイン業者の協力を得て作成しました。
この化粧箱を作成する際には、箱のデザイン料や作成料など40万円ほど必要でしたが、小規模事業者持続化補助金を活用して、自店の費用負担を抑えて作成しました。
この化粧箱に入った試飲用日本酒3本セットを2,000円程度の価格で販売したところ、2月のバレンタインデー、6月の父の日といった時期のギフト需要を取り込むことに成功しました。売るものを変えずに、売り方を変えた成功例です。
自店の顧客に応じた使い方
上記とは別の酒販店は、お酒の小売りだけでなくスナックやクラブへの卸売も行っていました。そこで、上記の事例と同じように化粧箱を作成し、スナックやクラブの経営者に営業をしたところ、顧客の誕生日プレゼントとして、多くの需要を取り込むことに成功しました。
化粧箱を作成することは同じでも、それを自店の顧客に応じた使い方として営業したところに勝因がありました。
情報収集の重要性
お酒は「飲むもの」ですが、「贈るもの」と定義を変える、つまり、売るものを変えずに使い方を提案すること、そして、自店の顧客に応じた営業の仕方をする、というこの手法は、店舗の提案力が高くなければなりません。
提案をするには、多くの事例を知っておくことが重要になります。そのためには、日々の情報収集が必要です。有益な情報は、待っているだけでは入手が困難です。こちらのコラムでも述べたように、1日に情報収集の時間を必ずとることにより、売り方をどう工夫すればよいのかヒントが見つかる可能性が高まります。
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