弊社が小規模事業者持続化補助金<一般型>を活用してホームページの全面リニューアルを検討し始めたのは2019年のことでしたが、業務に追われてなかなか手をつけることができないでいました。
そんな中、2020年に新型コロナウイルス感染症が拡大したため、いわゆる「3密」を避けるためにセミナーや講演といった仕事が軒並み中止・延期となり、時間がとりやすくなりました。
そこで、2020年10月2日(第3回受付)締切りの当補助金を活用するべく、計画書を作成し、申請したところ、無事採択され、ホームページのリニューアルに要する資金の一部を調達することができました。
この結果を受け、弊社がどのように計画書を作成したのかを自慢にならないように気をつけながらご紹介します。当サイトでは、当補助金に申請された100を超える事業者様の事例をご紹介してきましたが、弊社のことを弊社がご紹介するわけですから、計画書自体も可能な範囲で公開するなど、かなり赤裸々な内容を記載できることになります。
下図は当補助金に申請する際に、原則として作成しなければならない書類の一覧ですが、今回は前回のコラムに引き続き、赤枠部分「様式2-1 経営計画書兼補助事業計画書①」<経営計画>「2.顧客ニーズと市場の動向」の「市場の動向」の書き方を見ていきます。なお、当コラムの内容は2022年1月16日時点の情報に基づいています。
1. 持続化補助金<一般型>に採択された計画書を公開!その書き方とは?【顧客ニーズと市場の動向編その2】
持続化補助金<一般型>に採択された計画書を公開!その書き方とは?【顧客ニーズと市場の動向編その2】(1)競合動向を記載する
前回のコラムでお伝えしたように、当欄のタイトルは「顧客ニーズと市場の動向」ですので、【顧客ニーズ】と【市場の動向】という見出しを設け、【顧客ニーズ】は既存と新規の顧客に切り分けて記載しました。これに対して、今回見ていく【市場の動向】には下図のように、まず競合動向を記載しました(戦時中の教科書みたいになっていてスイマセン)。
【市場の動向】として競合動向を記載した理由は以下の通りです。
- 【市場の動向】は外部環境であり、競合動向は外部環境に含まれるため。
- 今回見ている「2.顧客ニーズと市場の動向」の次に「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」を書きますが、強みは競合に対する差別的優位性が必要ですから、比較対象を把握することが、強みの妥当性を向上させるため。
持続化補助金<一般型>に採択された計画書を公開!その書き方とは?【顧客ニーズと市場の動向編その2】(2)顧客の課題を記載する
競合動向の次に記載したのは、顧客動向です。当補助事業で狙う顧客はロードサイド店舗ですので、下図のようにロードサイド店舗が抱える経営課題の根拠を述べました。
この内容はネット通販の市場規模がどれだけ拡大しているかを示しています。このことは店舗に出向かずに買い物をする消費者が増加していることにより、嵩張る消費や重い商品を車で買いに来る消費者を想定していたロードサイド店舗が苦境に陥っていることが推測されることを意味しています。
このようなロードサイド店舗の経営課題を解決することを目的として、広く弊社のコンサルティングを告知するために、補助事業でホームページをリニューアルするというストーリーの一端を担う内容にしました。
持続化補助金<一般型>に採択された計画書を公開!その書き方とは?【顧客ニーズと市場の動向編その2】(3)顧客動向の根拠を記載する
顧客動向として「ロードサイド店舗が苦境に陥っている」と記載するだけでなく、なぜそのように言えるのか、根拠として統計データ(上図のグラフ)を盛り込みました。
また、信用力の高い公的機関のデータを用いる場合と、出所不明のデータを用いる場合では、根拠の信憑性が異なりますので、上図のように出典を示しました。
持続化補助金<一般型>に採択された計画書を公開!その書き方とは?【顧客ニーズと市場の動向編その2】おまけ
戦略を検討する場合に自社(Company)、顧客(Customer)、競合(Competitor)の3つを分析し、戦略構築の材料を検討する「3C分析」という考え方があります。これを当補助金の「様式2-1 経営計画書兼補助事業計画書①」<経営計画>に当てはめると以下となります。
- 自社(Company):「1.企業概要」「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」
- 顧客(Customer):「2.顧客ニーズと市場の動向」
- 競合(Competitor):「2.顧客ニーズと市場の動向」内【市場の動向】
以上より、当補助金の計画書フォーマットは3C分析に基づいているという見方もできます。3C分析は日々の仕事で戦略を検討する際にもぜひ活用していただきたいと思います。
さて、ここまでの内容をまとめると以下になります。
今回のコラムでは上記3点をお伝えしましたが、次回のコラムは今回に引き続き「様式2-1 経営計画書兼補助事業計画書①」<経営計画>「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」の書き方について見ていきます。なお、弊社の計画書を紹介しているこれまでのコラムは以下となります。
2.小規模事業者持続化補助金の計画書作成をサポートします。
1,000件を超える支援実績を通じて蓄積してきたノウハウを活用して、計画書作成のサポートを行い、採択の可能性を高めます。詳しくはこちらから↓↓↓
3.メルマガ会員様募集中
メルマガ会員様には、リアル店舗の現場経験20年以上、コンサルティング歴10年以上【通算30年以上のノウハウ】を凝縮した【未公開のコラム】を優先的に配信しています。
メルマガ登録はこちらから↓↓↓
https://ssl.form-mailer.jp/fms/33bd5af2611330
4.電子書籍のご案内(2021年3月22日発行)
小規模事業者持続化補助金に応募したくなる本