同院は地方都市に立地する鍼灸院であり、院長の他に受付スタッフが2名在籍しており、業績は上昇傾向でした。院長はさらに業績を向上させようと、介護予防を目的としたトレーニングマシンの導入を検討しており、その費用の一部を小規模事業者持続化補助金で調達することとしました。
そこで同院が作成した計画書を弊社がブラッシュアップする形でご支援し、同院は採択されたわけですが、当コラムではどのようにしてブラッシュアップをしていったのか、そのプロセスをご紹介していきます。
下図は応募時に作成する書類ですが、今回のコラムでは赤枠部分、様式2-1 経営計画書兼補助事業計画書① <経営計画> 「1.企業概要」を見ていきます。
1. 「企業概要」の書き方
同院が事前に書かれてきた内容を拝見すると【院長の経歴】【事業所について】という見出しの他に、同院の外観写真、過去3期分の売上高・利益を示した棒グラフが盛り込まれていました。これらのブラッシュアップのポイントは以下の通りです。
(1)沿革も記載する
【院長の経歴】として、院長が学校を卒業し、開業するまでの経緯が記載されていましたが、同院は開業から8年が経過していました。代表の経歴を記載することも重要ではありますが、開業後から8年間はどのような形で現在に至ったのかという沿革も記載すると、よりリアリティが高まります。
そこで、売上高○円突破、従業員●名雇用、新メニューの導入など8年間にの様々なトピックを盛り込んだ沿革も記載していただきました。
(2)ビジュアルに訴求する
【院長の経歴】には院長の写真を盛り込んでいただきました。代表者の顔写真があるのとないのではリアリティが違うためです。また、【事業所について】という見出しの下には、以下のような記述がありました。
- 駅からのメインストリート沿いに立地
- ◎◎市街地に立地し、周囲には一般の住宅が多い
- 近隣には中規模のスーパーがあり、人の流れは多い
このような立地の説明は、地図を用いると効果的です。自院の他に最寄駅や中規模スーパーの場所が分かるような地図を盛り込み、ビジュアルに訴求していただきました。
(3)売上高・利益総額の上位メニューを盛り込む
同院は、過去3期分の売上高・利益を示した棒グラフを盛り込んでいましたが、これに加えて、直近期において売上・利益総額の大きいメニュー5つを一覧表にしていただき、それぞれの金額を記載していただきました。
これは、日本商工会議所、全国商工会連合会が公表している記入例の中で、下記海鮮居酒屋の例を参考にしたものです。
これにより、どのようなメニューが売れ筋になっていて、その稼ぎ度合いも分かることから、読み手は同院の理解を深めることが可能となります。
このようにして「1.企業概要」のブラッシュアップをしていただきましたが、次回のコラムでは「2.顧客ニーズと市場の動向」を見ていきます。
2.小規模事業者持続化補助金の計画書作成をサポートします
弊社の1,000件を超える支援実績を通じて蓄積してきたノウハウを活用して、計画書作成のサポートを行い、採択の可能性を高めます。詳しくはこちらから↓↓↓
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