小規模事業者持続化補助金でコロナに立ち向かうカフェの事例①

小規模事業者持続化補助金

 そのカフェは、首都圏から車で約1時間の自然豊かな場所にひっそりと佇んでおり、多くの固定客に愛されていました。ところが、新型コロナウイルスの影響により、外出する方が減少してしまい、来店客が激減してしまいました。

 同店は、今後来店客を増加させるために「3密」のリスクを低減させるべく、店内の換気を良くしたり、顧客と顧客の距離を空けたりするなどの対策をとりましたが、その一環としてオープンテラスの利用を促進させることにしました。

 そのためには、傷んだこのテラスを修復させる必要があり、その費用を小規模事業者持続化補助金で賄うことを考え、結果として当該補助金に採択されました。

 その際、どのように計画書を作成したかを複数回にわたってご紹介します。第1回目の今回は、様式2-1<経営計画>「1.企業概要」の書き方について見て行きます。

1.小規模事業者持続化補助金<一般型>応募の全体像

 まずは、全体像を把握します。事業者が単独で小規模事業者持続化補助金に応募する際は、原則として以下の書類を作成し、締め切り日までに送付する必要があります。

 様式1-1 小規模事業者持続化補助金事業<一般型>に係る申請書

 様式2-1 経営計画書兼補助事業計画書①

 様式3-1 補助事業計画書②

 様式4 事業支援計画書

 様式5 補助金交付申請書

 このうち、様式2-1と様式3-1が採択に大きな影響を及ぼします。

2.様式2-1 経営計画書兼補助事業計画書①の全体像

 今回は、様式2-1を見て行きますが、その構成は以下となっています。

 <応募者の概要>

 <経営計画>

 <補助事業計画>Ⅰ.補助事業の内容

3.<経営計画>の内容の全体像

  今回は、様式2-1の<経営計画>を見て行きますが、その構成は以下となっています。

 1.企業概要

 2.顧客ニーズと市場の動向

 3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み

 4.経営方針・目標と今後のプラン

4.「企業概要」の書き方

(1)沿革を書く

 同店は創業40年を超える歴史がありますが、その歴史の中で自家焙煎コーヒーの提供を開始、珈琲豆自体の販売を開始、移転、後継者の入店など、数々のターニングポイントがありました。そのような内容を時系列で列挙し、沿革としてまとめました。

(2)立地を書く

 営業時間、営業日、人員体制の他に、立地の説明を盛り込みました。人員体制の説明と併せて経営者やスタッフの写真、立地の説明と併せて地図や店舗の外観・内装といった写真を盛り込みました。

(3)売上・利益の大きい商品を書く

 日本商工会議所、全国商工会連合会では、記入例を公開していますが、今回取り上げた「企業概要」の記入例は以下となります。

 この記入例にあるように「売上総額の大きい商品」「利益総額の大きい商品」を表にして盛り込みました。さらに、売上構成、利益率、客単価といった情報も補足として盛り込みました。

 同店含め、採択された事業者の「企業概要」を拝見すると、ここまで見てきた「沿革」「立地」「売上・利益の大きい商品」の3つがコンパクトに盛り込まれている印象があります。

 また、地図や写真といったビジュアルに訴求するものを効果的に使用しているという特徴もありますので、今後、小規模事業者持続化補助金の採択を狙う方は参考にしていただければと思います。なお、次回は「2.顧客ニーズと市場の動向」を見て行きます。

5.小規模事業者持続化補助金の申請書類作成をサポートします

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