持続化補助金【低感染リスク型】に採択された料理教室の事例③

小規模事業者持続化補助金

 当事業所は、飲食店向けに食品メーカーの営業代行業務を行っておりましたが、新型コロナウイルス感染症の影響により、対面営業を自粛せざるを得なくなるとともに、飲食店が苦境に陥ってしまった結果、営業代行業務が激減してしまいました。

 そこで、代表が持つ料理のスキルを活用するべく、料理教室を立上げ、エステティックサロン向けにオンラインで配信することにしました。そして、それにかかる費用の一部を小規模事業者持続化補助金【低感染リスク型ビジネス枠】で調達するべく計画書を作成し、応募した結果、採択となりました。

 下図は、当補助金に応募する際に提出する「【様式1】経営計画および補助事業計画」の構成ですが、今回のコラムでは、持続化補助金【低感染リスク型ビジネス枠】に採択された料理教室の事例②に引き続き、同事業所が記載した<補助事業計画>「2.補助事業の内容」から採択のポイントを見ていきます。なお、当コラムの内容は2021年12月10日時点の情報に基づいています。

1. 持続化補助金【低感染リスク型ビジネス枠】採択のポイント(補助事業の内容編)

(1)強みを活用した補助事業であることを訴求する

 小規模事業者持続化補助金【低感染リスク型ビジネス枠】のホームページを見ていただくと応募時のルールブックである「公募要領」を見ることができます(下図の矢印部分)。

 この公募要領22ページには「審査の観点」という見出しの下、どのような観点から審査されるのかが記載されていますが、採択に大きく影響するのは「書面審査」の内容になります。

 この書面審査の項目に、イ)小規模事業者が主体的に活動し、その技術やノウハウ等を基にした取組であることという記述があります。これは、自社の強みを活用した補助事業であるかどうかが問われていると解釈できます。

 同事業所では、エステティックサロンが講師を依頼するレベルの、料理に関する高いスキルを代表が保有しており、この強みを活用した事業を展開しようとしており、この点を訴求しました。

(2)新たな取組であることを訴求する

 同じく書面審査の項目に、ウ)新型コロナウイルス感染症が事業環境に与える影響を乗り越えるため新たなビジネスやサービス・生産プロセス導入を行っていることという記述があります。

 これを受けて、今回の補助事業はこれまで営業代行業務を主たる事業として展開していた同事業所にとって初の取組であり、オンラインで料理教室を展開している競合エステティックサロンをメインターゲットとしては事業展開をしていないことを述べました。

(3)対人接触機会が減少することを訴求する

 同じく書面審査の項目に、エ)新型コロナウイルス感染症に対して「新たなビジネスやサービス・生産プロセス導入が対人接触機会の減少に資する取組」となっていること(※単純な事業継続をするための販路開拓に関する取組は補助対象となりません)という記述があります。

 この記述は、補助金を使って行う事業によって、顧客や従業員と接する機会が減らなければ採択されないと解釈できます。同事業所は、当補助金でホームページ立上げ、web広告、動画制作を行いますが、これにより多くのエステティックサロンにオンラインで受講していただくことになりますので、接触機会は減少できることを訴求しました。

 今回のコラムでは、小規模事業者持続化補助金【低感染リスク型ビジネス枠】の<補助事業計画>「2.補助事業の内容」から、採択されたポイントとして、(1) 強みを活用した補助事業であることを訴求する、(2)新たな取組であることを訴求する、(3)対人接触機会が減少することを訴求する、を挙げました。次回のコラムでは、今回に引き続き<補助事業計画>「3.補助事業の効果」を見ていきます。

2.小規模事業者持続化補助金の計画書作成をサポートします

 1,000件を超える支援実績を通じて蓄積してきたノウハウを活用して、計画書作成のサポートを行い、採択の可能性を高めます。詳しくはこちらから↓↓↓

3.メルマガ会員様募集中

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4.電子書籍のご案内(2021年3月22日発行)

小規模事業者持続化補助金に応募したくなる本