持続化補助金に採択された電気工事店の計画書作成事例①

小規模事業者持続化補助金

 同店は、家電量販店の下請事業者として、エアコンの設置工事を手掛ける家族経営の電気工事店でしたが、さらに収益性を向上させたいと考えておりました。そこで、最終ユーザーとの直請取引を拡大し、自店で販売したエアコンを、自店で設置工事するサービスを提供することとしました。

 このサービスを展開するにあたって、ホームページ、チラシ、ノベルティマグネット(冷蔵庫などにメモ留めとして使っていただく告知用のマグネット)を作成することとし、その費用を小規模事業者持続化補助金で調達することとしました。

 そのご支援を弊社が行い、無事採択されたわけですが、同店が採択される計画書をどのように作成したのかをご紹介します。下図は応募の際に原則として提出する書類の一覧表ですが、今回のコラムでは赤枠部分「様式2-1経営計画書兼補助事業計画書①」<経営計画>「1.企業概要」を見ていきます。

1.「企業概要」記入の仕方

(1) 見出しを整理する

 同店が当欄に予め書かれてきた内容を拝見すると、①創業の経緯、②開業年月日、③事業概要、④保有設備概要、⑤営業日・営業時間、⑥組織構成、⑦店舗の場所、と実に多くの見出しが設けられていました。

 このうち、①②は【沿革】として、③~⑥は【事業概要】としてまとめることができますので、⑦の【店舗の場所】と併せて、これら3つの見出しに集約していただきました。さらに、以下に示すもう1つの見出しも設けていただきました。

(2) 事業規模・事業内容を訴求する

 当補助金の事務局的な役割を担っている日本商工会議所全国商工会連合会では、ホームページ上で計画書の記載例を公表していますが、「1.企業概要」に関しては「どのような製品やサービスを提供しているかお書き下さい。また、売上が多い商品・サービス、利益を上げている商品・サービスをそれぞれ具体的にお書き下さい」という但し書きがあります。

 そこで【売上状況】という4つめの見出しを付けていただき、売上総額の大きい商品・サービスと利益総額の大きい商品・サービスのベスト5を抽出した一覧表を盛り込んでいただきました。

 なお、2021年1月22日に、従来の海鮮居酒屋の記載例の他に、カフェ、割烹料理店、宿泊業、旅行業、カラオケ店の記載例が追加されましたが、上記の但し書きはこれらの記載例全てに盛り込まれています。

 余談ですが、これら追加された業種は全て新型コロナウイルスで経営に大きな影響を受けた業種であり、そのような業種を支援する意味合いもあって記載例が追記されたものと考えられます。

(3) ビジュアルに訴求する

 前述の見出しで【店舗の場所】がありますが、より効果的な記述にするために、地図を盛り込んでいただきました。単に自店の近隣地図を盛り込むだけでなく、自店が立地する都道府県、市町村の地図を盛り込んだ上で、自店の近隣の地図を盛り込んでいただきました。これは同店の計画書を当地に縁もゆかりもない読み手が読んだ場合でも、イメージが湧くようにするためです。

 また、同店は夫婦と長男の3名で事業展開していますが、夫婦の写真だけが盛り込まれていたため、長男も含めた写真に差替えていただきました。

 このようにして「1.企業概要」を記載していただきましたが、次回は「2.顧客ニーズと市場の動向」を見ていきます。

2.小規模事業者持続化補助金の申請書類作成をサポートします

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