同店は、地方都市に立地し、親子2代にわたって経営を継続してきた鮮魚店です。これまで近隣の大型スーパーと差別化を図りながら事業展開を行ってきましたが、より顧客満足度を高めるために店舗改装を行うことにしました。そこで、その費用の一部を小規模事業者持続化補助金で調達するために計画書を作成し、応募した同店は当補助金に採択されました。
今回のコラムは、同店が作成した持続化補助金応募用の計画書を題材に、どのように計画書を記載すれば採択に近づけるのか、そのポイントを見て行くシリーズの4回目です。
以下は、小規模事業者持続化補助金<一般型>に応募する際に作成する資料ですが、今回のコラムでは、その赤枠部分、様式2-1経営計画書兼補助事業計画書① <経営計画> 「4.経営方針・目標と今後のプラン」について見ていきます。
なお、当コラムの内容は<低感染リスク型ビジネス枠>にも応用できますので、そちらに応募を予定されている方もご参考にして下さい。
1.「経営方針・目標と今後のプラン」の書き方
(1)3つに切り分ける
当欄のタイトルは「経営方針・目標と今後のプラン」ですが、これをまとめて記載すると内容が冗長になりがちで、自分でも何を書いているのか混乱しがちですし、その結果、読み手に伝わりにくくなってしまうでしょう。読み手が理解できなければ審査で高得点は望めませんので、採択が遠のくリスクが高まってしまいます。
そこで同店は【経営方針】【目標】【今後のプラン】という3つの見出しを設け、内容を切り分けて記載しました。
(2)時間を意識する
同店は【目標】として、3年後に達成したい売上高を掲げました。これに対応させ【今後のプラン】も3年間のプランとし、店舗改装の他にも起こすべき行動を列挙し、いつ何を行う予定なのかを示しました。
【目標】はいつまでに達成するという期限があってこそ【目標】として機能します。期限がなければ達成したかどうか判断が困難であるからです。また【今後のプラン】は時間軸があってこそ【今後のプラン】として機能します。いつ何を行うのかが分からなければ、それは単なる「やることリスト」になってしまうからです。
(3)ビジュアルに訴求する
同店は【今後のプラン】として、縦軸に行動、横軸に時間軸をとった計画表を作成し、いつ何を行うのかが一目で分かるようにビジュアルに訴求しました。
また、往々にして【今後のプラン】は補助金を使って行う事業、つまり補助事業の計画になりがちなのですが、補助金を使った店舗改装後も、さらなる改装を進める計画であり、いつどこを改装する計画なのかが分かるように説明を盛り込みました。
さらにこの店舗改装に関しては、改装前と最終的な改装後の姿が分かるレイアウトを図にしてビジュアルに訴求しました。
このように、同店は「4.経営方針・目標と今後のプラン」の記載に当たって(1)3つに切り分ける、(2)時間を意識する、(3)ビジュアルに訴求する、といったポイントを踏まえました。次回のコラムでは<補助事業計画>Ⅰ.補助事業の内容「2.販路開拓等(生産性向上)の取組内容」について見て行きます。
2.小規模事業者持続化補助金の計画書作成をサポートします
弊社の1,000件を超える支援実績を通じて蓄積してきたノウハウを活用して、計画書作成のサポートを行い、採択の可能性を高めます。詳しくはこちらから↓↓↓
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4.電子書籍のご案内(2021年3月22日発行)
小規模事業者持続化補助金に応募したくなる本