採択を目指す方が押さえるべき持続化補助金【補助事業計画】の書き方⑦

小規模事業者持続化補助金

 今回のコラムで取り上げる【補助事業計画②】「Ⅲ.資金調達方法」欄は、多くの方が記入ミスをしてしまう印象があります。その理由として当表の構造を理解していないことが挙げられますので、当コラムでは以下の実例を用いて「Ⅲ.資金調達方法」を解説していきます。

1. 採択を目指す方が押さえるべき持続化補助金【補助事業計画】の書き方Part7

採択を目指す方が押さえるべき持続化補助金【補助事業計画】の書き方Part7(1)<補助対象経費の調達一覧>の構造を理解しておく

 まずは下図黒枠部分「Ⅲ.資金調達方法」の左側<補助対象経費の調達一覧>の構造を見ていきます。

 上図<補助対象経費の調達一覧>の例は、補助事業に税込み750,000円を使う予定で、その3分の2に相当する500,000円を小規模事業者持続化補助金で調達し、残りの250,000円は自己資金で賄うことを意味しています。

 よって「1.自己資金額」と「2.持続化補助金」の合計が「5.合計額」と一致することになりますが、これが一致していないケースが多いので留意する必要があります。

 上図は自己資金で補助金以外を賄う例ですが、金融機関からの借入金で賄う場合は、「3.金融機関からの借入金」に金額を記載する他に、調達する金融機関名・支店名を記載します。また、当補助金の賃金引上げ枠を利用する赤字事業者は補助率が4分の3になりますので、上図の「2.持続化補助金」欄に記載する金額に注意しましょう。

採択を目指す方が押さえるべき持続化補助金【補助事業計画】の書き方Part7(2)<「2.補助金」相当額の手当方法>の構造を理解しておく

 次に下図黒枠部分「Ⅲ.資金調達方法」の右側<「2.補助金」相当額の手当方法>の構造を見ていきます。

 補助金は採択されればすぐに入金されるものではなく、いったん自社で立て替える必要があります。その立て替え手段を説明するのが当欄であり、上図では自己資金で持続化補助金500,000円の立て替えをすることを意味しています。

 よって、左側の<補助対象経費の調達一覧>「2.持続化補助金」に記載した額と右側の<「2.補助金」相当額の手当方法>に記載した額は一致することになります。

 なお、金融機関からの借入金で立替えをする場合は<補助対象経費の調達一覧>同様、「2-2.金融機関からの借入金」に金額を記載する以外に、調達する金融機関名・支店名を記載します。

採択を目指す方が押さえるべき持続化補助金【補助事業計画】の書き方Part7(3)経費明細表との関連を理解しておく

 ここでは、前回のコラム採択を目指す方が押さえるべき持続化補助金【補助事業計画】の書き方⑥で取り上げた「Ⅱ.経費明細表」と今回見ている「Ⅲ.資金調達方法」の関連について見ていきます。これは、「Ⅲ.資金調達方法」の欄外に※印付きで注釈がありますが、まず下図赤枠部分を見ていきます。

 この「※1 補助金額は、Ⅱ.経費明細表(6)補助金交付申請額と一致させること。」という部分は、「Ⅲ.資金調達方法」<補助対象外経費一覧>の「2.持続化補助金」に記載した金額(今回の例では500,000円)と「Ⅱ.経費明細表」の「(6)補助金交付申請額」に記載した金額(今回の例では500,000円)は一致している必要があるということです(下図参照)。

  次に、下図青枠部分を見ていきます。

 この「※2 合計額は、Ⅱ.経費明細表(5)補助対象経費合計と一致させること。」という部分は、「Ⅲ.資金調達方法」<補助対象経費一覧>の「5.合計額」に記載した金額(今回の例では750,000円)と「Ⅱ.経費明細表」の「(5)補助対象経費合計」に記載した金額(今回の例では750,000円)は一致している必要があるということです(下図参照)。

 今回のコラムでは、小規模事業者持続化補助金に申請する際に記載する【補助事業計画】「資金調達方法」における書き方のポイントとして、(1)<補助対象経費の調達一覧>の構造を理解しておく、(2)<「2.補助金」相当額の手当方法>の構造を理解しておく、(3)経費明細表との関連を理解しておく、を挙げました。

 ここまで7回にわたって【補助事業計画】の書き方を見てきましたが、各回のポイントは以下となります。

 また、これまでの当シリーズバックナンバーは以下となります。当コラムが持続化補助金の採択を目指す方の参考になれば幸甚です。

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