同院は女性専用の鍼灸院として開業後10年が経過しました。これまで既存利用者からの紹介で新規利用者を獲得してきましたが、紹介だけでなくネット検索からも新規顧客を獲得したいと考えるようになり、ホームページの更新を行うことにしました。
また、併せてweb広告の出稿、リーフレットの作成も行うこととし、その費用の一部について小規模事業者持続化補助金を活用することにしました。
そこで同院の代表者は、当補助金に応募する際に提出する計画書を作成しましたが、弊社はそれをブラッシュアップする形でご支援しました。結果として同院は当補助金に採択されましたが、どのように計画書をブラッシュアップしたのかをご紹介します。
下図は応募時に最低限作成しなければならない書類ですが、今回のコラムでは赤枠部分の以下項目を見ていきます。
- 「様式2-1経営計画書兼補助事業計画書①」＜補助事業計画＞Ⅰ．補助事業の内容「4．補助事業の効果」
- 「様式3-1補助事業計画書②」Ⅱ．経費明細表
1．「補助事業の効果」の書き方
（1）「三方よし」を意識する
かつて近江商人が大事にした考え方として「売り手よし、買い手よし、世間よし」の「三方よし」があります。これは、商売をすることによって、自社だけが効果を得るのではなく、顧客も、世間も効果を得ることが重要という考え方です。
同院が事前に当欄へ記載されてきた内容を拝見すると、【当院の効果】【顧客の効果】【社会の効果】と、この「三方よし」を意識したまとめ方となっており、妥当性のある切り口でまとめられていましたので、この見出しはそのまま残していただきました。
（2）補助事業毎に効果を記載する
同院の補助事業は、①ホームページの更新、②web広告、③リーフレットデザイン＋印刷の3点ですが、【当院の効果】【顧客の効果】【社会の効果】それぞれにおいて、上記①②③それぞれの効果が記載されておりました。このように補助事業それぞれの効果を記載することは、効果の考察が深いものとなり、好ましいと考えます。
ただし、見出しと内容の整合性は意識する必要があります。同院は【社会の効果】における③リーフレットデザイン＋印刷を実施する効果として「web以外の方法で調べる方が当院の情報を得ることができる」といった内容の記載をしておりました。
ですが、これはリーフレットデザイン＋印刷を実施することによる【社会の効果】ではなく【顧客の効果】と捉えられますので、そちらへ移動していただきました。
2．「経費明細表」の書き方
以下は経費明細表ですが、同院は赤枠部分に記入ミスがありました。以下で該当部分を見ていきます。
（1）経費区分には○付き数字を記載する
上図赤枠部分「（1）経費区分」ですが、当欄は欄外の注釈にあるように①機械装置等費から⑬外注費の各費目を記入することになっています。この○付き数字が記載されておりませんでしたので、追記していただきました。
（2）内容だけでなく必要理由も記載する
上図赤枠部分「（2）必要理由」ですが、何が欲しいかという内容の記載に留まっており、必要理由が記載されておりませんでしたので、追記していただきました。
（3）回数が1なら1と記載する
上図赤枠部分「（3）回数」ですが、単価は記載されているものの、回数が記載されておりませんでした。ホームページの更新であれば、更新回数は1回なので、回数は1と記載していただきました。
このようにして「補助事業の効果」「経費明細表」をブラッシュアップしていきましたが、当項目以外の項目の書き方については以下のリンクを参考にして下さい。
持続化補助金採択でホームページを更新する鍼灸院の計画書記入例
同院の場合、計画書の完成度はもともと高い印象がありました。その背景には、地元商工会主催のセミナーを受講し、個別相談に臨んだ上で記載されたことが大きい影響を及ぼしていると考えられます。
事前に情報収集することは、計画書の完成度向上に大きな意味を持ちますので、セミナーや個別相談の参加が困難であれば、当コラムのバックナンバーなどを活用して情報収集をしていただければと思います。
3．小規模事業者持続化補助金の計画書作成をサポートします
弊社の1,000件を超える支援実績を通じて蓄積してきたノウハウを活用して、計画書作成のサポートを行い、採択の可能性を高めます。詳しくはこちらから↓↓↓
4．メルマガ会員様募集中
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5．電子書籍のご案内（2021年3月22日発行）
小規模事業者持続化補助金に応募したくなる本
