同店は、女将である経営者が一人で切り盛りする創業3年目の居酒屋です。開業以来、地道に常連客を増やし続けてきましたが、新型コロナウイルス感染症の影響で客数が大幅にダウンしてしまいました。
これまでにこれといった販促は、ほとんどしてこなかった同店ですが、何らかの手を打つ必要があると考え、小規模事業者持続化補助金を活用して、(1)ホームページの作成、(2)チラシの作成・配布、(3)メニュー表の作成、(4)web広告の出稿を行うことにしました。
そこで経営者は、弊社に計画書作成の支援をご依頼され、結果として同店は採択されたわけですが、前回のコラムに引き続き、同店が採択される計画書をどのように作成したのかをご紹介していきます。
下図は、小規模事業者持続化補助金<一般型>に応募する際の作成資料ですが、今回のコラムでは、その赤枠部分、様式2-1 経営計画書兼補助事業計画書① <補助事業計画>「2.販路開拓等(生産性向上)の取組内容」について見ていきます。なお、当コラムの内容は2021年9月10日時点の情報に基づいています。
また、当コラムの内容は<低感染リスク型ビジネス枠>にも応用できますので、そちらに応募を予定されている方もご参考にして下さい。
1.「販路開拓等(生産性向上)の取組内容」の書き方
(1)補助事業が何なのかを記載する
当欄は、<補助事業計画>の一項目ですので、補助事業に絞って記載をする必要があります。補助事業は補助金を使って行う事業ですから、同店はまず以下のように補助事業が何なのかを述べた上で、その後にそれぞれの詳しい説明を記載しました。
販路開拓等の取組内容は、(1)ホームページの作成、(2)チラシの作成・配布、(3)メニュー表の作成、(4)web広告の出稿、である。
(2)具体的に記載する
補助金に応募する際のルールブックである公募要領には「審査の観点」というページがありますが、そこには、③補助事業計画の有効性という見出しの下、 補助事業計画は具体的で、当該小規模事業者にとって実現可能性が高いものとなっているか。という記載があります。
よって、補助事業を具体的に説明する必要がありますので、同店では、いつ(When)、だれが(Who)、なにを(What)、なぜ(Why)、どこで(Where)、どのように(How)という5W1Hを記載しました。ホームページの作成であれば、以下のような内容です。
- いつ作成するのか:交付決定通知後~○年●月
- だれが作成するのか:◎県△市に本社を置く株式会社▽▽
- なにを作成するのか:当店の特徴を強く訴求できるホームページ
- なぜ作成するのか(創意工夫の特徴)
- プロカメラマン撮影による料理の写真とともに、◇◇料理や人気メニューの紹介を行い、商品の魅力を訴求して顧客の誘因を図るため。
- 店主が▼▼の経験を活かして□□に関するお役立ち情報や、店舗で顧客から受けた□□に関する相談内容などを顧客に承諾を受けたうえで掲載し、□□情報に強い点を訴求するため。
- どこで作成するのか:株式会社▽▽制作室
- どのように作成するのか:▽▽社によるヒアリングからスタートし、撮影、制作という流れをとる。■週間に1度のペースで進捗の報告を受け、完成させる。
ホームページの作成については、このように記載しましたが、チラシの作成・配布、メニュー表の作成、web広告の実施も同様に5W1Hを記載しました。
(3)創意工夫の特徴を記載する
上記の「なぜ作成するのか」の見出しに、あえて「創意工夫の特徴」という記載をしたのは、「審査の観点」に補助事業計画に小規模事業者ならではの創意工夫の特徴があるかという記述を意識したためです。
この創意工夫の特徴は、突飛なものである必要はなく、自店なりに補助事業に対してどのような特徴を持たせたかという点を記載しました。
今回のコラムでは、同店の様式2-1 経営計画書兼補助事業計画書① <補助事業計画>「2.販路開拓等(生産性向上)の取組内容」について(1)補助事業が何なのかを記載する、(2)具体的に記載する、(3)創意工夫の特徴を記載する、を意識したことをお伝えしてきましたが、次回のコラムではこれに続く<補助事業計画>「4.補助事業の効果」を見ていきます。
2.小規模事業者持続化補助金の計画書作成をサポートします
弊社の1,000件を超える支援実績を通じて蓄積してきたノウハウを活用して、計画書作成のサポートを行い、採択の可能性を高めます。詳しくはこちらから↓↓↓
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小規模事業者持続化補助金に応募したくなる本