小規模事業者持続化補助金に申請する際に作成する計画書を数多く拝見していると、本当に千差万別という印象を受けます。例えば当コラムで取り上げる【経営計画】「1.事業概要」に1行しか記載されていないケースもあれば、数ページにわたって記載されているケースもあります。
記載量で採択が決まるわけではありませんが、「1.企業概要」で自己紹介をしっかり行うことができれば、それ以降の計画書の内容は理解がしやすいわけで、そういう意味でもこの「1.企業概要」は重要なパートと言うことができるでしょう。
下図は当補助金申請時に作成する【経営計画】と【補助事業計画】の項目一覧表ですが、前回のコラム採択を目指す方が押さえるべき持続化補助金【経営計画】の書き方①では【経営計画】全体を通じた書き方のポイントをお伝えしました。今回のコラムでは、下図赤字部分【経営計画】「1.企業概要」の書き方のポイントをご紹介していきます。
1. 採択を目指す方が押さえるべき持続化補助金【経営計画】の書き方Part2
採択を目指す方が押さえるべき持続化補助金【経営計画】の書き方Part2(1)沿革を記載する
相手がどんなに理路整然とした説明をしても、その相手が何者なのかが分からないと説得力は向上しにくいはずです。そこで「1.企業概要」では、まずは主たる事業が何なのかを端的に述べる必要があるでしょう。
さらには、その事業をいつから実施しているのか、そもそも会社自体はいつからあるのか、創業前に代表者は何をしていたのか、といった沿革・経歴を記載することで、読み手が当社の生い立ちを把握し、より自社のことを理解しやすくなると考えられます。
採択を目指す方が押さえるべき持続化補助金【経営計画】の書き方Part2(2)読みやすさを高める
計画書の記載内容は、読み手に理解していただかなければ意味がありません。ただし、その読み手は貴社に縁もゆかりも興味もない方である可能性が高いわけですから、読みやすく分かりやすいようにして、計画書に引き込む工夫が必要でしょう。
例えば、前述の沿革であれば、表形式にしたり箇条書きにしたりすることで読みやすさ、分かりやすさが向上するでしょう。前回のコラムでお伝えした経営状況にしても、文章で説明するよりも、表形式の方が読みやすく分かりやすいわけで、次回のコラムでご紹介する、公表されている記入例もそのようになっている点に留意が必要です。
採択を目指す方が押さえるべき持続化補助金【経営計画】の書き方Part2(3)リアリティを訴求する
私たちは、日頃のコミュニケーションで相手の反応を見ながら、自分の話す内容を変えて、相手の理解を深めようとするものですが、当補助金の審査は、原則としてヒアリングなどはせず書面だけで審査することになっていますから、読み手の反応に応じた説明はできないということになります。
よって、理解しやすい計画書を作成する必要がありますが、理解を助ける要素にリアリティがあります。これのある計画書は本当に所在していることがわかりますし、記載内容が具体的です。
このリアリティを訴求する際にポイントとなるのが、写真や図を用いて説明することです。経営者や従業員・商品・事務所の写真を盛り込んだり、立地の説明をする際に地図を盛り込んだりするとリアリティが高まると考えられます。
今回のコラムでは、小規模事業者持続化補助金に申請する際に記載する【経営計画】「1.企業概要」における書き方のポイントとして、(1)沿革を記載する、(2)読みやすさを高める、(3)リアリティを訴求する、を挙げました。なお、前回のコラムは以下となります。
次回のコラムでも引き続き「1.企業概要」の書き方を見ていきます。
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