「後継者?うーん、いたらいいとは思うんですがねぇ。。。」後継者候補はいますかという質問をすると、多くの小規模事業者からこのような回答をいただきます。企業は継続して事業活動を行うことが前提であり、黒字であるにもかかわらず、後継者不在で廃業するとしたら、これは社会的な損失と言えます。
しかし、社長が現場に立って一日中汗を流すような小規模事業者にとって、後継者候補の発掘やその教育は簡単なことではなく、大きな課題となっています。そのような中、今回2022年3月22日に公開された小規模事業者持続化補助金<一般型>の公募要領では「後継者支援枠」が創設されました。
今回のコラムでは、以下に示した小規模事業者持続化補助金<一般型>ホームページからダウンロードできるこの公募要領や参考資料に基づき、「後継者支援枠」のポイントを述べていきます。
1.上限200万円!小規模事業者持続化補助金「後継者支援枠」のポイント
「後継者支援枠」は、将来的に事業承継を行う予定があり、新たな取組を行う後継者候補を対象に補助上限額を通常枠の4倍にあたる200万円へ引き上げるものですが、このポイントは以下となります 。
上限200万円!小規模事業者持続化補助金「後継者支援枠」のポイント(1)事業承継加点制度は残る
小規模事業者持続化補助金では、以前から「事業承継加点」が設けられていました。これは、ざっくり表現してしまうと代表者の年齢が満60歳以上の事業者で、かつ、後継者候補が中心になって補助事業を行う場合に審査で加点されるというものです。
今回の公募要領を拝見すると「後継者支援枠」が創設されたにもかかわらず、「事業承継加点」は政策加点として継続されることになっています。つまり、事業承継に対する支援制度がさらに手厚くなったということであり、また、以下に示すアトツギ甲子園のファイナリストになることができなくても、事業承継を後押ししていくという意図の現れと捉えられます。
上限200万円!小規模事業者持続化補助金「後継者支援枠」のポイント(2)アトツギ甲子園のファイナリストになる必要がある
「アトツギ甲子園」とは新規事業のビジネスアイデアを競うイベントで、1・2次審査、最終審査発表会を経て優勝者を決定するものです。エントリーすると、アトツギ甲子園公式サイト特設ページに事業プラン名と会社名などが掲載され、各地で開催される事業プランのブラッシュアップ講座を受講できます。
このイベントにおいてファイナリストになると、今回見ている「後継者支援枠」に申し込むことが可能となります。また、その際の補助事業はアトツギ甲子園で発表した新規事業が対象となっています。詳しくは以下のサイトをご覧ください。
上限200万円!小規模事業者持続化補助金「後継者支援枠」のポイント(3)年齢制限がある
前述のアトツギ甲子園への応募資格は、1982年以降に産まれた後継者となっており、その条件を満たした方が応募し、そしてファイナリストになった場合に「後継者支援枠」が活用できます。よって、後継者であっても応募資格のない1981年以前に産まれた方は「後継者支援枠」の活用はできないことになります。
このアトツギ甲子園の開催は今回2回目であり、エントリーする方々がどのようなレベルの事業アイデアを持っているのか、また、審査の厳しさもしっかり把握することはできませんが、条件に合うのであれば、エントリーをお勧めします。
今回のコラムでは、2022年3月22日に公開された、小規模事業者持続化補助金<一般型>「後継者支援枠」のポイントとして、(1)事業承継加点制度は残る、(2)アトツギ甲子園のファイナリストになる必要がある、(3)年齢制限がある、を挙げました。この枠の利用を検討する方にとって当コラムが参考になれば幸甚です。
2.当コラムの解説動画
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