これまで小規模事業者持続化補助金は、＜一般型＞の他に＜コロナ特別対応型＞、＜低感染リスク型ビジネス枠＞と、外部環境の変化に応じて様々なケースが創設されました。弊社ではそれぞれの申請支援を行ってきましたが、そのうち112事業所（2022年4月24日現在）については以下のサイトで事例としてご紹介しています。
これらのご支援の中で感じているのは、＜一般型＞であれ、＜コロナ特別対応型＞であれ、＜低感染リスク型ビジネス枠＞であれ、採択される事業者には共通点があるということです。
つまり、＜一般型＞で採択される（計画書ではなく）事業者は、＜コロナ特別対応型＞や＜低感染リスク型ビジネス枠＞に申請しても採択される可能性が高いでしょうし、その逆も言えると感じています。
今後、小規模事業者持続化補助金は、上記＜一般型＞は＜通常枠＞となり、＜成長・分配強化枠＞、＜新陳代謝枠＞、＜インボイス枠＞が創設される見通しですが、これらについても同様のことが言えるはずです。
そこで、今回のコラムは前回のコラム持続化補助金採択事例から見えてきた採択されやすい事業者の特徴①に引き続き、これまで弊社がご支援してきた事例から、採択される可能性が高い事業者の特徴を見ていきます。
1．持続化補助金採択事例から見えてきた採択されやすい事業者の特徴 part2
持続化補助金採択事例から見えてきた採択されやすい事業者の特徴part2（1）補助金事業の性格を理解している
商工会・商工会議所が開催する持続化補助金相談会にお越しいただいたり、弊社へお問合せをされたりする事業者様の中には「もらえるものはもらっておきたい」と発言される方がいらっしゃいます。
新型コロナウイルスの感染が拡大し、経済活動に影響を及ぼすようになった結果、行政は事業の継続に少しでも役立つように、給付金や支援金などを支給するようになりました。これらは、窮地に陥った事業者を救済するという性格を持っています。
これに対して、補助金は苦境の中でも事業計画に基づいて、より事業を大きくしたいという意欲的な事業者を支援する性格が強いものです。よって「もらえるものはもらっておく」といった軽い考えでは採択はおぼつかないと認識するべきでしょう。
持続化補助金採択事例から見えてきた採択されやすい事業者の特徴part2（2）補助金の使い道が明確である
前述の相談会やお問合せの時点において、補助金の使い道が明確になっていない事業者様もいらっしゃいます。このような事業者様は以下のタイプに分類できます。
- 何となく相談会に来られたタイプ
- 補助金の使い道を決め切れていないタイプ
- 補助対象となっている経費が何なのかを知りたいタイプ
これに対し、既に補助金の使い道が明確になっていて、採択される計画書を作成するための相談に来られたり、お問合せをされたりする事業者様もいらっしゃいますが、補助金申請の締め切りは一律であり、その事業者様の状況に応じて変化するものではありません。
なので、ある相談会や問い合わせの時点で、補助金の使い道が明確になっていない事業者様とそうでない事業者様には、計画書の策定準備期間に差がついているということです。
つまり、補助金の使い道が明確になっていない場合は、一般的にはそれを明確にしてから計画書作成作業が始まります。これに対して、補助金の使い道が明確になっている場合は、相談会や問い合わせを経てそのまま計画書作成作業に突入できますから、計画書の作成を開始できる時期に差が出ます。双方の普段の業務量が変わらなかったとしたら、計画書作成に費やせる時間は後者の方が多く取れることになります。
計画書作成作業に多くの時間を割くことができれば、計画書の完成度向上が期待でき、採択されやすくなると言えるでしょう。せっかく相談会や問い合わせに時間を割くのですから、補助金の使い道はあらかじめ決めておく事業者が採択されやすいと言えるのではないでしょうか。
今回のコラムでは、持続化補助金採択事例から見えてきた採択されやすい事業者の特徴として、（1）補助金事業の性格を理解している、（2）補助金の使い道が明確である、を挙げました。次回のコラムでも引き続き、採択されやすい事業者の特徴を見ていきます。
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