持続化補助金採択事例から見えてきた採択されやすい事業者の特徴④

小規模事業者持続化補助金

 これまで小規模事業者持続化補助金は、<一般型>の他に<コロナ特別対応型>、<低感染リスク型ビジネス枠>と、外部環境の変化に応じて複数のケースが創設されてきました。弊社ではそれぞれの申請支援を行ってきましたが、そのうち111事業所については以下のサイトで事例としてご紹介しています。

 これらのご支援をしてきた中で感じているのは、<一般型>であれ、<コロナ特別対応型>であれ、<低感染リスク型ビジネス枠>であれ、採択される事業者には共通点があるということです。

 つまり、<一般型>で採択される(計画書ではなく)事業者は、<コロナ特別対応型>や<低感染リスク型ビジネス枠>に申請しても採択される可能性が高いでしょうし、その逆も言えると感じています。

 今後、小規模事業者持続化補助金は、上記<一般型>は<通常枠>に名前を変えるとともに<成長・分配強化枠>、<新陳代謝枠>、<インボイス枠>が創設される見通しですが、これについても同様のことが言えるはずです。

 そこで、今回のコラムは前回のコラム持続化補助金採択事例から見えてきた採択されやすい事業者の特徴③に引き続き、これまで弊社がご支援してきた事例から、採択される可能性が高い事業者の特徴を見ていきます。

1.持続化補助金採択事例から見えてきた採択されやすい事業者の特徴 part4

持続化補助金採択事例から見えてきた採択されやすい事業者の特徴part4(1)各種管理を行っている

 小規模事業者持続化補助金<一般型>の記入例は、日本商工会議所全国商工会連合会のホームページで6業種において公表されていますが、その中の<経営計画>「1.企業概要」には以下の記載があります。

  • 売上総額・利益総額の大きいメニュー一覧表
  • 3年間における売上推移の一覧表
  • 顧客別・商品別売上構成比率の一覧表

 これらは、日々顧客別・商品別に売上や利益管理を行っていないと、記載することは困難です。普段このような管理を行っていない事業者が、突貫工事で直近期1年の売上伝票をひっくり返して作成するケースもありますが、短期間で行うには負荷が高すぎてやりきれない場合も多い印象があります。

 逆に日々このような管理を行っている事業者は、単に前述した表を作成できるだけでなく、自社の売れ筋・死に筋商品や重点顧客が把握できていますので、的確な戦略を構築することが可能です。

 そのことは、補助金を使えばより事業拡大が期待できることを意味します。補助金の原資は税金ですから、一度集めた税金を補助金という名に変えて再配分するわけで、それによってより収益性を向上させ、さらに多額の納税額が見込める事業者が採択されやすいことになります。そのため、上記の管理をしっかり行っている事業者は採択されやすいと言えるのではないでしょうか。

持続化補助金採択事例から見えてきた採択されやすい事業者の特徴part4(2)テーマから逸脱しない

 話していると、その内容がどんどんテーマから逸れていく方がいます。仲の良い方同士のコミュニケーションでは、そのようなこともあっていいのかもしれませんが、ビジネスにおいてはそうではないはずです。

 人材育成について話しているのにマーケティングの話になったり、資金繰りについて話しているのに国の支援策になったりしていては、お互い忙しい身であり、時間の無駄遣いが許されない中、このコミュニケーションに割いた時間が無駄になってしまいがちであり、テーマから逸れないようにする必要があります。

 小規模事業者持続化補助金の申請書も同様であり、例えば「企業概要」を書く欄に「顧客ニーズや市場の動向」を書いたり「自社や自社の提供する商品・サービスの強み」を書いたりすることは、読み手を混乱させ、計画書の内容について理解が進まなくなるリスクがあり、結果として採択は遠のいてしまうでしょう。

 ありがちな例としては「企業概要」で自社の商圏について記載しているうちに商圏人口や競合動向など「顧客ニーズと市場の動向」を記載してしまうケースや、「企業概要」で自社が取り扱っている商品を紹介するべく、その特徴を記載しているうちに「自社や自社の提供する商品・サービスの強み」を記載してしまうケースなどがあります。

 よって、計画書の作成にせよ、相手とのコミュニケーションをとる際にせよ、何のテーマが求められているのかを意識し、それから逸脱しないように普段から意識している事業者が、採択されやすいと言えるでしょう。

 今回のコラムでは、持続化補助金採択事例から見えてきた採択されやすい事業者の特徴として、(1)各種管理を行っている、(2)テーマから逸脱しない、を挙げました。次回のコラムでも引き続き、そのような事業者の特徴を見ていきます。

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