持続化補助金【低感染リスク型ビジネス枠】でオンラインビジネスを立ち上げた事例①

小規模事業者持続化補助金

 新型コロナウイルス感染症の影響により、新規患者の受け入れを中止もしくは最低限とし、業績悪化に陥ってしまった医療機関が増加しました。今回取り上げる事例企業は、医療機関においてカウンセリングなどメンタルヘルスを提供していますが、医療機関の業績悪化を理由に契約が解除されるケースが相次ぎ、同社も業績が悪化してしまいました。

 そこで同社は、一般の方向けにオンラインでカウンセリングを提供することとし、そのシステムを構築することにしました。そして、この費用の一部を小規模事業者持続化補助金【低感染リスク型ビジネス枠】で調達することにしました。

 同社は当補助金に応募するための計画書を作成し、無事採択されたわけですが、当コラムでは、同社が作成した計画書の<経営計画>「1.自社の事業概要」を取り上げ、なぜ採択されたのか、想定される理由を検証し、採択の可能性を高める計画書の書き方を述べていきます。なお、当コラムの内容は2021年10月23日時点の情報に基づいています。

1.採択の可能性を高める「自社の事業概要」の書き方

(1)内部環境を記載する

 当補助金に応募するには小規模事業者持続化補助金【低感染リスク型ビジネス枠】のホームページから【様式1】経営計画及び補助事業計画のファイルをダウンロードし、これに記載して応募することになります。このファイルを開くと<経営計画>「1.自社の事業概要」欄には以下の但し書きがあります。

 ※自社の概要や経営状況、課題、特徴、自らが製造・販売・提供している商品・サービスの内容や市場動向等について記載してください。また、自社の経営方針・目標等についても記載してください

 この但し書きのうち、自社の概要や経営状況、課題、特徴、自らが製造・販売・提供している商品・サービスの内容という部分は、自社の内部環境を指しており、その内容を記載して欲しいという解釈が出来ます。同社は、自社の概要、経営状況、経営課題といった意味合いの見出しを設け、この但し書きが求めている内容を記載していたことが採択の可能性を向上させたと考えられます。

(2)外部環境を記載する

 前述の但し書きのうち、市場動向等について記載してくださいという部分は、自社の外部環境を指しており、その内容を記載して欲しいという解釈が出来ます。同社は、市場動向という見出しの下、外部環境を記載していましたが、特徴として以下が挙げられ、これらも採択の可能性を向上させたと考えられます。

 ①単にネット上の市場動向をコピペするのではなく、それを踏まえた独自の見解を盛り込んで、顧客ニーズを想定し、記載している点。

 ②内部環境に多くの字数を使うケースが多い中、「1.自社の事業概要」の半分以上を外部環境に費やし、丁寧に分析している点。

(3)これからのことを記載する

 ここまで内部環境と外部環境について見てきましたが、これらは同社の現状を示しています。これに対して、前述の但し書きのうち、自社の経営方針・目標等についても記載してくださいという部分は、今後のことを記載して欲しいという解釈が出来ます。

 同社は、コロナ禍で発生した失業など様々な問題にカウンセリングで対応していくという自社の経営方針を記載して、この但し書きに対応をしていました。惜しむらくは目標の記載がなかったことであり、それがあれば採択はより盤石なものになったのではないでしょうか。

 今回のコラムでは、小規模事業者持続化補助金【低感染リスク型ビジネス枠】で採択されたカウンセリングをビジネスとする事業者の<経営計画>「1.自社の事業概要」から採択の可能性を向上させるポイントとして、 (1)内部環境を記載する、(2)外部環境を記載する、(3)これからのことを記載する、を挙げました。次回は今回に引き続き「2.新型コロナウイルス感染症の影響・既に取り組んでいる対策」を見ていきます。

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