持続化補助金【低感染リスク型ビジネス枠】でオンラインビジネスを立ち上げた事例④

小規模事業者持続化補助金

 新型コロナウイルス感染症の影響により、新規患者の受け入れを中止もしくは最低限とし、業績悪化に陥ってしまった医療機関が増加しました。今回取り上げる事例企業は、医療機関においてカウンセリングなどメンタルヘルスを提供していますが、業績悪化を理由に同社と契約を解除する医療機関の発生が相次ぎ、同社も業績が悪化してしまいました。

 そこで同社は、一般の方向けに直接オンラインでカウンセリングを提供することとし、そのシステムを構築することにしました。そして、この費用の一部を小規模事業者持続化補助金【低感染リスク型ビジネス枠】で調達することとし、当補助金に応募するための計画書を作成し、無事採択されました。

 当コラムでは、持続化補助金【低感染リスク型ビジネス枠】でオンラインビジネスを立ち上げた事例③に引き続き、同社が作成した計画書の<補助事業計画>「3.補助事業の効果」欄に記載した内容から、採択された理由を検証し、採択の可能性を高める計画書の書き方を述べていきます。なお、当コラムの内容は2021年10月26日時点の情報に基づいています。

1.採択の可能性を高める「補助事業の効果」の書き方

(1)感染リスクに対する効果を述べる

 当補助金は【低感染リスク型ビジネス枠】という名称が表すように、補助金を使うことで新型コロナウイルスに感染するリスクを低下させる必要があります。ですが、計画書を書き進めていくうちにその目的が見失われているケースが多々あります。

 同社は補助事業の効果として、感染リスクが低下するということを真っ先に述べたことが、採択を引き寄せたと考えられます。

(2)業績に対する効果を述べる

 補助金の財源は税金ですから、国が国民から集めた税金を補助金という名前に変えて、再配分していることになります。よって、補助金を交付された事業者はそれを使って、業績を拡大し、より多くの納税を期待されていると考えられます。

 よって、補助事業の効果として業績が拡大することを述べる必要があり、同社はそのことを記載したことで、採択を引き寄せたと考えられます。惜しむらくはどの程度業績が拡大すると見込んでいるのか、数値を用いて述べることで、より採択が盤石になったと考えられます。

(3)将来的な効果を述べる

 同社は、今回の補助金で構築したシステムを将来的には販売しようと考えており、それによる収益向上という効果を記載しておりました。このように、補助事業の将来的な効果を述べることは、より効果が長続きすることが訴求でき、これを記載したことで採択を引き寄せたと考えられます。

 なお当補助金は、採択後の交付決定日から約半年間という「補助事業期間」内に補助事業を完了させる必要がありますが、その間に補助金で作成・製造・構築したものを販売して利益を得た場合などは「収益納付」として、その利益を差し引いた額が補助金として交付されることになります。ただし、補助事業期間が終了した後はその限りではありません。

 今回のコラムでは、小規模事業者持続化補助金【低感染リスク型ビジネス枠】で採択されたカウンセリングをビジネスとする事業者の<補助事業計画>「3.補助事業の効果」から採択の可能性を向上させるポイントとして、 (1)感染リスクに対する効果を述べる、(2)業績に対する効果を述べる、(3)将来的な効果を述べる、を挙げました。

 同社の場合、コロナ禍で医療機関から契約を切られて業績が悪化したにもかかわらず、新型コロナウイルスの影響で悩みを抱える人々を救いたいという考えが計画書全体からうかがうことができ、この点が採択の大きなポイントになったと感じています。

 このように「コロナ禍だからこそ」実施する意義を持った事業展開は非常に重要だと感じており、これから当補助金の採択を狙う方の参考になれば幸甚です。

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