弁護士、税理士など、その名称の語尾に「士」のつく、ある特定分野における専門家を「士業」と呼びますが、そのような士業の事務所が、小規模事業者持続化補助金【低感染リスク型ビジネス枠】でホームページの作成などを実施した事例をご紹介していきます。
同事務所は、新型コロナウイルス感染症の影響で、直接人と会って行う営業が困難となり、売上が減少してしまいました。そこでホームページを作成し、電話やZoomでの相談が可能であることを訴求する他に顧客管理システムの導入などを行うことにしました。
そして、その費用の一部を小規模事業者持続化補助金【低感染リスク型ビジネス枠】で調達することとし、応募した結果、採択されました。当コラムでは、同事務所が応募時に作成した計画書の内容から、採択された想定理由を検証していきます。
以下は、当補助金応募時に作成する「様式1」の構成ですが、今回は赤枠部分<補助事業計画>「2.補助事業の内容」を見ていきます。なお、当コラムの内容は2021年12月1日時点の情報に基づいています。
1.持続化補助金【低感染リスク型】に採択された想定理由(補助事業の内容編)
(1)当補助金の目的を達成する取組であることを訴求したため
当補助金の大きな目的は「対人接触機会の減少」ですので、当欄では補助金を使った事業によって、この目的が達成されることを説明する必要があります。頻繁に見かける内容はこの目的が達成されないケースであり、具体例は以下を参考にしてください。
同事務所の場合は、ホームページの作成によって、電話やZoomを用いた相談へ誘導するということを明確に述べており、これによって「対人接触機会の減少」が見込めることから、採択を引き寄せた可能性がうかがえます。
(2)補助事業を切り分けて説明したため
同事務所はホームページ作成の他に、顧客をオンラインで手厚く保護するために顧客管理システムも導入しようとしていました。これら複数の事業をまとめて説明しようとすると、内容が冗長になってしまい、読み手に伝わりにくくなるリスクが高まります。
同事務所は、補助事業の内容として、ホームページ作成に関する内容と顧客管理システムに関する内容に切り分けて説明を記載しており、上記のリスクを軽減したことも採択を引き寄せた要因と考えられます。
(3)作成後の展開を示したため
補助事業の内容は、読み手に理解していただくために、具体的に記載することが必要ではあります。ですが、例えばホームページを作成する補助事業において、その作成プロセスを具体的に記載するだけでは、採択は盤石なものにはなりにくいという印象があります。
ホームページの作成プロセスを具体的に記載することに加えて、作成したそのホームページをどのように活用していくのか、その展開についても具体的に記載しないと、どのように収益が上がるのかを伝えることが困難になります。
補助金の財源は税金ですから、補助金を活用することによって収益性を向上させ、より多くの納税が期待できる事業者が採択されるはずです。よって、作成したホームページを用いた収益拡大策も盛り込んだ同事務所は、採択の可能性を高めることに成功したと考えられます。
今回のコラムでは、小規模事業者持続化補助金【低感染リスク型ビジネス枠】の計画書内<補助事業計画>「2.補助事業の内容」から、採択された想定理由として、(1) 当補助金の目的を達成する取組であることを訴求したため、(2)補助事業を切り分けて説明したため、(3)作成後の展開を示したため、を挙げました。次回のコラムでは引き続き<補助事業計画>「3.補助事業の効果」を見ていきます。
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