持続化補助金で店舗改装をする際に検討したい雨天対策

小規模事業者持続化補助金

 小規模事業者持続化補助金で店舗改装を行おうとする事業者は、当然のことながら業績を拡大させたいという目的があります。そして、この店舗ビジネスを展開する事業者を苦しめる要因のひとつが「雨」です。一般的に雨天時は、客足が極端に落ちますが、地域の競合他社も天候条件は同じである以上、雨天ならではの取組により差別化が可能になります。

 そこで、持続化補助金で店舗改装を行う場合に、雨天を見越した対策を盛り込んでおく必要があり、今回のコラムでは、その具体的な取組をご紹介します。

1.雨天時の対策

(1)雨天時に店舗が抱える課題

 前述の通り、雨天時に来店される顧客は、晴天時に比べると減少するわけですが、店舗側としては、その少ないながらもご来店なさった顧客の満足度を高める必要があります。そこで、店内の床が雨で濡れて顧客が滑って転ばないようにするなど細心の注意を払う必要があります。

 2009年に北九州市戸畑区の「ファッションセンターしまむら一枝店」に来店されたある女性客が、床が雨水で濡れていたために転倒し、右太ももを骨折、訴訟に発展した事例があります。

 このような事故を防ぐためにも店内の床が濡れないようにする必要があり、多くの事業者は、顧客の濡れた傘で店内の床が濡れないようにするために、店頭に袋を準備していますが、この袋にも課題があります。

(2)雨天時の傘袋が抱える課題

 雨天時にご来店なさる顧客は、傘を差して来られます。その傘を形態で分類すると長傘と折りたたみ傘になりますが、袋を準備している多くの店舗では長傘用の袋しか準備していません。

 大は小を兼ねるというように、長傘用の袋に折りたたみ傘が入らないことはありませんが、その長傘用の袋は折りたたみ傘を入れるには直径が小さく、折りたたみ傘を差してきた顧客の中には、長傘用の袋に自分の傘を入れる際に難儀する方もいらっしゃいます。

 そこで、ある店舗では以下の取組をしました。

(3)折りたたみ傘専用の袋を用意する

 これは、ある店舗が雨天時に用意した傘袋のスタンドです。目を引くのは左側にある「折りたたみ傘用袋」という表示です。これは下図のようになっており、長傘用の袋と比べると縦に短く、横に太いサイズとなっており、折りたたみ傘を入れやすい大きさとなっています。

 このようなちょっとしたことの積み重ねが最終的に大きな顧客満足をもたらす可能性を高めます。繰り返しになりますが、雨天時は来客数が減少します。少ないながらもご来店いただいた顧客の顧客満足度を向上させることができれば、商品の購買や再来店の可能性が高まります。

 袋だけでは小規模事業者持続化補助金の対象経費になるとは考えにくいですが、折りたたみ傘用の傘袋のスタンドであれば対象経費になると考えられます。店舗改装を検討している事業者は、このような投資も一緒に検討してみてはいかがでしょうか。

2.小規模事業者持続化補助金の申請書類作成をサポートします

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